動物学国際交流セミナーは、動物学会の国際化および若手を中心とした国際交流を目的として行われるもので、第2回目のセミナーは、日本海に浮かぶ豊かな歴史と自然に恵まれた佐渡島にある新潟大学理学部附属臨海実験所で行われます。近年の海洋生物学分野の研究の進展を受け、海洋生物研究者間で最新の知見を交換し、海外も含めてより一層の共同研究の推進をはかる機会ともしたいと思っています。今回は、海外よりRobert M. Dores教授、Ishwar S. Parhar教授、John A. Donald教授の3名の研究者を招待しました。
Dores教授は、脊椎動物における下垂体ホルモンや神経ペプチドおよびそれらの受容体について、進化的観点から精力的に研究を行ってこられました。Parhar教授は主に魚類を用いてGnRHやkisspeptinなどを中心とした生殖内分泌学の分野でいくつも重要な発見をされてきました。Donald教授は幅広い動物モデルを用いて、動物が様々な環境において恒常性を維持するためにどのように進化してきたかについて研究してこられ、今回は砂漠の乾燥環境への適応についてご講演していただく予定です。乾燥環境に対する体内浸透圧維持という観点から、海洋生物の浸透圧調節理解にもつながる興味深いお話が聞けるものと思います。
セミナーは基本的に英語で行い、参加者からもプレゼンテーションを行っていただく予定です。本セミナーや懇親会を通じて、国際共同研究を含めた国際交流について活発な意見交換を行うことで、今後の海洋生物研究をさらに発展させるための研究者間の交流を深めることができたら幸いです。特に国際学会経験の少ない若い研究者にとっては非常に良い機会になると思いますので、会員の皆様、特にPIの先生方には、学生や留学生に積極的な参加を勧めていただけましたら幸いです。
尚、詳細につきましては、大会HPに掲示すると共に、メール配信いたします。セミナーに関してのお問合せは、安東宏徳(新潟大学理学部附属臨海実験所、E-mail: hando311@cc.niigata-u.ac.jp)までお願いいたします。