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■ 第558回支部講演会
日時: 2015年6月15日(月)16:30〜18:00
場所: 北海道大学理学部5号館8階5-813
演者: 中山 卓哉 (ヴァージニア大学生物学部)
演題: カエルの逆襲
           〜リバース・ジェネティクスでカエルをヒト遺伝病のモデル生物にする〜

 両生類は、古くから実験生物学の材料として使われてきた。特にアフリカツメガエルXenopus laevisは、季節を選ばずホルモン注射により容易に卵を得られることから、細胞生物学、発生生物学の材料として、長年重宝されてきている。まだ記憶に新しい2012年のノーベル賞を受賞したSir John Gurdon博士の研究は、1950-60年代の科学技術レベルではカエルでなければ成し得なかった成果の一端である。一方、現代生物学に欠くことのできない遺伝学的解析に関してはX. laevis4倍体ということもあり、マウス、ショウジョウバエ、ゼブラフッシュ、線虫などのモデル生物の後塵を拝してきた。しかし、「ゲノムが編集できる」と話題になっている近年の遺伝子改変技術の革新的進歩により、状況は一変しつつあり"Xenopus"がモデル生物として再び大きな注目を集めつつある。
 
本講演では、2倍体のXenopus tropicalisを用いた、実験発生遺伝学的アプローチによる遺伝子の機能解析、具体的には、ヒトの眼や脳の形成に関わる遺伝病の原因遺伝子であるPAX6RAXSIX3遺伝子の、カエルにおける突然変異体の遺伝学的解析例を紹介する。

Key words: Xenopus tropicalis, Targeting Induced Local Lesions IN Genomes (TILLING), TALEN, CRISPR, rax, six3, pax6, eye, brain

連絡先:
栃内新 (北海道大学大学院理学研究院)
E-mail: st@mail.sci.hokudai.ac.jp
 電話: 011-706-4463
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