日時:2011年9月13日(火)16:30〜18:00 会場:W棟(人文・社会科学総合教育研究棟)W105室
講師:琉球大学熱帯生物圏研究センター瀬底研究施設 中村 将先生 タイトル:珊瑚礁魚類の環境による性転換と性決定
要旨: 魚類は、雌雄異体の他に雌雄同体が多く知られている。雌雄同体は、サンゴ礁に生息する魚類の有性生殖の特性となっている。雌雄同体には一個体の生殖腺内に成熟した卵巣と精巣を同時に持ち自家受精する種、雌から雄、或いは、雄から雌に性転換する種、雄、雌どちらに何度でも性転換する種などが知られている。性転換は、多くの場合、群れ内に雄や雌がいなくなることなどの社会的要因が引き金となって引き起こされる。つまり、社会的状況を認識して、生殖腺の卵巣・精巣の分化・発達を自ら調節していることを示している。我々は雄から雌へ性転換する種としてクマノミ、雌から雄へ性転換する種としてミツボシキュウセン、ハタなど、両方向性転換魚としてオキナワベニハゼ、及び比較対象として雌雄異体魚のティラピアを使いて生殖腺の転換機構と生殖腺の持つ特性について内分泌学的視点から研究を行ってきたので紹介する。
座長:上田 宏 (北海道大学 北方生物圏フィールド科学センター)
出席者 35名
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