日時: 2012年8月10日(金)16:30〜18:00
場所: 北海道大学 理学部5号館407室
演題: 両生類胚を用いて血球の起源と分化のしくみを探る
演者: 前野貢 先生 (新潟大学理学部生物学科・教授)
講演要旨:両生類胚は、ヒトを含む脊椎動物の発生モデルとして様々な知見をも
たらしてきました。脊椎動物において、胚血球の起源が複数あることがつきとめ
られたのも両生類胚が最初です。胚における最初の造血の場である腹部血島(哺
乳類胚や鳥類胚の卵黄嚢にあたる場所)の分化にはBMP(骨形成タンパク質)シ
グナルが必須であることはわかっていますが、その後、どのような制御が働いて、
赤血球、白血球が生ずるのか、詳しいしくみはわかっていません。また、最近に
なって、腹部血島の前方領域には、後方とは異なる制御を受けて分化してくる白
血球の前駆細胞集団が存在していることもわかり、それらの細胞の性状解析がお
こなわれつつあります。本セミナーでは、腹部血島の分化に関与する既知および
新規の制御因子についての最近の研究成果を紹介します。
連絡先:栃内 新
北海道大学大学院理学研究院自然史科学部門
st@mail.sci.hokudai.ac.jp
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