庶 務

平成17年度第3回理事会議事録

日  時: 5月14日(土)13:00−14:00
場  所: ホテル機山館 雅の間
(東京都文京区本郷4-37-20)
出席理事: 浅島、佐藤、阿形、山本、片倉、窪川、松野、寺北、岡、吉田、八杉、長濱、小泉、大島、松田、豊田、笹山、藤、馬渡

 岡庶務理事より出席者20名(委任状2名を含む)で定足数を満たしており、理事会が成立していることが報告された。浅島会長により開会宣言と開会の挨拶が行なわれた。浅島会長が議長を務め、議事録署名人として岡良隆庶務幹事、寺北明久会計幹事が推薦され了承された。

報告事項
会長報告
 浅島会長より、学会事務センターの倒産に伴い生物系12学協会との話し合いがもたれたこと、輸入動物届け出制度に関する要望に学会として賛同したこと、が報告された(詳細は八杉渉外担当理事が報告)。

日本学術会議報告
 星学術会議委員(代理浅島会長)より、第19期学術会議から内閣府に主管が移ったこと、会議が人文系、理工系、生命科学系の3系より成り、生命系は医学系、農学系、基礎生命系の3分野に分かれていることなどが報告された。

庶務報告
 岡庶務理事より、支部報告の様式について、社団法人として文科省に報告する支部活動の報告の定型化を図ることにしたので、今後この様式で提出してほしい旨依頼があった。

会計報告
 寺北会計理事より、平成17年度科研費について、定期刊行物事業に対して1,450万円、データベース作成事業に対して780万円の助成金の交付が内定したことが報告された。また、玉手評議委員より、データベース作成事業に関して、学術資料データベース作成として Zoological Science を Vol. 1 までさかのぼってデータベース化するという説明があった。

平成17年度第76回大会(筑波大学)準備状況報告
 高橋(三保子)評議員より、平成17年度第76回(筑波)大会が平成17年10月6−8日の日程で、筑波国際会議場で開催され、一般発表はポスター発表のみ3日間行うこと、動物学ひろばは8−9日に「筑波科学フェスティバル」の中で行われること、高校生の研究発表会が大会3日目午後に行われること、市民向けの一般講演会も行うこと、などの報告があった。また、豊田理事より、本部企画として、就職活動の支援の一環として求職・求人ボードを設置することが報告された。

平成18年度第77回大会(島根大学)準備状況報告
 松野評議員より、平成18年度第77回大会が島根大学松江キャンパスを中心に開催予定であるが、日程については検討中であることが報告された。

平成19年度第78回大会(東北支部)について
 玉手評議員より、東北支部で開催引き受けが可能であることが報告された。

動物学推進将来計画委員会報告
 阿形理事より、第1回将来計画委員会において、学会ホームページの重点活用を図るため、その体裁とデータベース化を図るという提案がなされたこと、それに関してホームページに関するワーキンググループを設置したいという希望が出されたこと、が報告された。

教育担当理事報告
 松田理事より、JST が行っている「理科大好きプラン」の事業である SPP、SSH 等の事業について、文科省より講師推薦の仲介を動物学会にしてほしいという依頼が来ており、講師仲介の場を作りたいという希望があることが報告された。

図書担当理事報告
 小泉理事より、第6期将来計画委員会(長濱前委員長)において発行が決定した「21世紀の動物学」シリーズ全10巻の出版計画について、培風館から出版されることが決定されたこと、今後執筆者を決定して出版を進める予定であること、が報告された。

Zoological Science 編集主幹報告
 長濱理事より、ZS 編集体制について、editor を4名に減らして密接に編集方針を相談するようにしたこと、編集事務職員を1名雇用して電子投稿・査読化を進めており、投稿が増えていること、多様性生物学関連の投稿論文が多いため浅見崇弘(信州大学)会員を editor として依頼したこと、copy editor を1名定めて英文校閲をお願いしていること、などが報告された。

電子投稿査読システム開始について
 岡編集委員・理事より、Zoological Science の電子投稿査読システムについて、ScholarOne 社の Manuscript Central のシステムの導入準備を開始し、現在テスト投稿・査読を行っていることが報告された。

広報担当理事報告
 大島理事より、学会 Web サイトの再構築をレタープレス社に外注すること、生物科学ニュースの内容を掲載する予定であること、7月から仮公開を始める予定であること、同時に生物科学ニュース Z 版は発展的解消とする予定であること、が報告された。

ガイアリスト委員会報告
 馬渡理事より、筑波大会の3日目にガイアリスト関連のシンポジウムを開催することが報告された。

渉外担当理事報告
 八杉理事より、学会事務センターの倒産以来活動が停止していた生物科学連合連絡会議が再開し、メディ・イシュに事務を委託する旨の提案があったので、動物学会として賛同するようにしたこと、輸入動物届け出制度に関する要望に学会として賛同したこと、が報告された。

その他
● 科研費審査員の情報提供について
岡庶務理事より、今年度から科研費審査員の決定法が変更され、学術振興会の学術システム研究センターにおいて決定されるようになったこと、ついては審査員候補者データベースに関する学会からの情報提供を学振が2月に受け付けるので、その方法などについて今後検討してほしい旨の提案があった。
● 個人情報保護法について
 岡庶務理事より、4月1日からの個人情報保護法が施行されていることに関連して、個人情報の保護のために、学会ホームページ上の会員検索を一時停止することが報告された。

審議事項
第1号議案 江上基金授与者について
 長濱学会賞等選考委員長より、今年より7名となった選考委員(長濱、真行寺、蟻川、今福、八杉、西川、七田)によって選考が行われたことが報告された。4名の応募者の中から、
● 塚田岳大(東京大学海洋研究所)15th International Congress of Comparative Endocrinology Boston, USA 出席
● 杉本 薫(東京大学総合文化研究科、博士課程3年)15th International Society of Developmental Biologists Congress, Sydney, Australia 出席
の2名が受賞候補者として推薦されたことが報告され、審議の結果全会一致で承認された。

第2号議案 動物学会 OM 賞について
 星 OM 賞選考委員長(代理大島選考委員)より、選考の結果、5名の応募者の中から、
● 杉浦真由美(奈良女子大学大学院人間文化研究科)「無脊椎動物の lasp family タンパク質の機能解析」
● 寺崎朝子(千葉大学大学院自然科学研究科)「原生動物繊毛虫ブレファリズマにおける有性生殖開始機構の解明」
の2名が受賞候補者として推薦されたことが選考経過の説明と共に報告され、審議の結果全会一致で承認された。

第3号議案 論文賞について
 道端 Zoological Science 前主幹(代理長濱現主幹)より、2004年 Zoological Science に掲載されたすべての論文の中から、
● Kobayashi, Y., Kobayashi, T., Nakamura, M., Sunobe, T., Morrey, C. E., Suzuki, N. and Nagahama, Y.
Characterization of two types of cytochrome P450 aromatase in the serial-sex changing gobiid fish, Trimma okinawae. Zoological Science21: 417-425 (2004)
● Akiyama, T.
Entrainment of the circatidal swimming activity rhythm in the cumacean Dimorphostylis asiatica (Crustacea) to12.5-hour hydrostatic pressure cycles Zoological Science21: 29-38 (2004)
● Inoue, T., Kumamoto, H., Okamoto, K., Umesono, Y., Sakai, M., Sanchez Alvarado, A. and Agata, K.
Morphological and functional recovery of the planarian photosensing system during head regeneration Zoological Science21: 275-283 (2004)
● Umezu, T. and Tomooka, Y.
An evidence of stromal cell populations functionally linked with epithelial cell populations In the mouse oviduct Zoological Science21: 319-326 (2004)
の4件が受賞候補として推薦されたことが選考経過の説明と共に報告され、審議の結果全会一致で承認された。また、藤井賞の選考について、候補論文に選考委員が入っているため当該委員を除外し、新たに2名を選考委員として追加することが提案され、承認された。

第4号議案 日本動物会奨励賞について
 長濱学会賞等選考委員長より、選考の結果、6名の応募者の中から、
● 日下部岳広(兵庫県立大学・大学院生命理学研究科)「ホヤにおける遺伝子発現制御と遺伝子進化に関する研究」
● 田中幹子(東京工業大学・大学院生命理工学研究科)「脊椎動物に四肢を獲得させたボディプランへのアプローチ」
の2名が受賞候補者として推薦されたことが選考経過の説明と共に報告され、審議の結果全会一致で承認された。

第5号議案 日本動物学会賞について
 長濱学会賞等選考委員長より、選考の結果、10名の応募者の中から、
● 倉谷 滋(理化学研究所・発生・再生科学総合研究センター)「脊椎動物の、主として頭部形成に関わる進化発生学的研究」
● 小林 悟(自然科学研究機構・岡崎統合バイオサイエンスセンター)「ショウジョウバエにおける生殖細胞形成機構の解明」
● 松井正文(京都大学大学院・人間環境学研究科)「両生類の多様性、自然史および保全に関する研究」
の3名が受賞候補者として推薦されたことが選考経過の説明と共に報告された。受賞候補者が原則2名のところを3名とする点も含め、審議の結果全会一致で承認された。

第6号議案 感謝状贈呈について
 高橋三保子評議員(代理浅島会長)より、筑波大学下田臨海実験センターの土屋泰孝技術専門職員について感謝状贈呈の候補者として推薦することが提案された。配布資料を基に説明があり、審議の結果全会一致で承認された。

その他
Zoological Science 頁スタイルの変更について
 長濱 ZS 主幹より、Zoological Science 頁スタイルの変更について、文字を小さくし体裁を変更することが現在検討されている旨の報告があった。

Zoological Science のグリーンジャーナル化について
 永井事務局長より国際的な学術誌のグリーンジャーナル化についての説明があり、ZS 編集委員会及び将来計画委員会を中心として今後対応を検討することになった。
 第4回理事会は、5月14日午後1時より開催される予定である。
以上
 定款30条の規定により、議長及び議事録署名人により以上の議事を認め署名する。

   平成17年5月14日
議長      浅島 誠
議事録署名人  岡 良隆
議事録署名人  寺北明久