一般公開シンポジウム:山形固有種カクレトミヨは古代湖のほとりでひっそりと穏やかに進化してきた!?

演者:半澤 直人 氏 (山形大学名誉教授)

講演要旨:
 生物の教科書で「個体間で激しく闘う魚・トゲウオ」として、お腹が真っ赤に染まったトゲウオ科イトヨの写真を見たことがある方は多いと思います。しかし、私達が新種記載した山形内陸部だけに分布するトゲウオ科カクレトミヨは、地味な体色で、流れのない水草群落の底に隠れ、ナワバリ争いをせず、穏やかに暮らしています。地質学的研究から山形内陸部には約400万年前から巨大な淡水湖があったとされ、この周辺でカクレトミヨをはじめとする魚類が進化したと考えられています。この講演では、古代湖周辺で進化してきたとされる魚類を紹介し、トゲウオ科トミヨ属の複雑な進化の実態、なぜカクレトミヨは新種記載できたのかについて解説します。