平成27年度(2015)動物学教育賞

動物学会会員 各位

日本動物学会は、6月13日(土)の理事会において、学会賞等選考委員会から、候補者の推薦を受けました。厳正な審議の結果、東北大学浅虫海洋生物学教育研究センター 経塚啓一郎会員に授与することが決定されました。

応募件数 3件

平成27年度学会賞等選考委員会
赤坂甲治、浅見崇比呂、飯田 弘、井口泰泉、田村宏治、富岡憲治、松島俊也   

理事会への推薦理由

本賞に推薦された全3名のうち1名の功績は本学会感謝状による表彰が望ましいと判断した。他2名は選考規定にある「動物学の社会への普及に著しく貢献した個人」としての条件を満たしており、選考は困難をきわめた。以下の理由から、経塚啓一郎会員を候補者として理事会に推薦することとした。

経塚 啓一郎(きょうづか けいいちろう)東北大学浅虫海洋生物学教育研究センター・准教授
選考の対象となる活動の名称「長年にわたる、小・中・高校生や社会人を対象とした海洋生物学実習及び海洋生物学に関連する講義・講演の実施を通した動物学の普及活動」

経塚啓一郎会員は東北大学浅虫海洋生物学教育研究センター(旧東北大学附属臨海実験所)勤続を開始した1978年以来、一貫して海産動物を自らの研究材料として「発生生物学」「生殖生理学」の研究活動を行ってきた。これらの研究で多様な海産動物を扱ってきた経験を元に海の生き物を実体験する臨海実習を幅広く行ってきた経塚会員は、アウトリーチ活動の先駆的存在である。なかでも小中高校生、社会人、海洋学に携わる学校教員や水産関係者を対象とした海洋生物学の実習・研修・講演により、海産動物に対する関心を高める実践啓蒙活動を継続している。過去10年間だけでも実習や講演の回数は100件近くにのぼり、のべ3000人を超える一般人に向けて行っている。教育現場への貢献は大きく、学校教員への再教育はもとより将来教師を志す教育系学部の学生の教育を広く行くことで間接的にも、小中高校生へ海洋生物学を啓蒙してきた。最近5年間だけでも15件を超える新聞記事あるいはさまざまなテレビ報道に取り上げられたことは、経塚会員の教育活動の社会的影響力の大きさを示している。経塚会員は、海洋動物学研究者として活発な研究活動を続ける一方で、海洋生物学実習および研修講演を継続することで動物学の普及活動を長きに渡って展開してきた。

選考委員長 浅見崇比呂

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