平成30年度(2018年度)成茂動物科学振興賞

守野孔明(もりの よしあき) 
筑波大学生命環境系・助教
「らせん卵割型発生の割球運命分配機構と進化」

授賞理由 ウニやカエルの初期発生で見られる「放射卵割」に対し、渦虫類、紐虫類、軟体動物、環形動物は「らせん卵割」と呼ばれる特徴的な卵割を行う。卵割は、卵の動物-植物極軸に沿った発生運命の決定に関わる重要なもので、これを制御する仕組みの分子レベルでの解明が待たれている。守野孔明会員は、軟体動物のクサイロアオガイと環形動物のヤッコカンザシを実験材料としてこの問題に挑戦し、データベース検索、遺伝子発現解析、マイクロインジェクション法による機能解析により、らせん卵割動物に特有のホメオボックス転写因子の一群(SPILE遺伝子と命名)細胞運命の決定に関わることを明らかにしている。らせん卵割型発生の細胞運命決定機構に関わる分子の実体を解明したこの成果は画期的で、無脊椎動物発生学の広範な領域に大きなインパクトを与える。本研究はまた、非モデル海産無脊椎動物においてバイオインフォマティクスを活用することで、網羅的な遺伝子機能解析を可能にした点でも極めてユニ一クで、守野会員に成茂動物科学振興賞を授与することを決定した。

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