目次
本部より
 ●平成15年度 日本動物学会賞等の決定
 ●平成15年度 日本動物学会賞等の選考を終えて
 ●平成15年度 Zoological Science Award
 ●平成15年度日本動物学会賞受賞者
 ●藤井賞の決定・選考過程のお知らせ
 ●日本動物学会賞(西田) 研究内容
 ●日本動物学会奨励賞 研究内容
            卵による精子の活性化・誘引機構の研究
            硬骨魚類の環境適応機構の分子細胞生理学的研究
支部だより

 ●第56回日本動物学会九州支部大会
 ●第55回 日本動物学会関東支部大会       
会員異動






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 本部より 

平成15年度
日本動物学会賞等の決定

本年度の学会賞等は下記のように、決定されました。

日本動物学会賞
 西田宏記 (大阪大学大学院理学研究科教授)
   「ホヤ初期胚発生過程における発生運命決定機構の解析」
日本動物学会奨励賞
 坂本 竜哉(岡山大学理学部附属牛窓臨海実験所)
   「軟骨魚類の環境適応機構の分子生理学的研究
     −Fishy tales of Adaptation」
 吉田 学(東京大学大学院理学系研究科附属臨海実験所
      科学技術振興事業団・カルシウム振動プロジェクト)
   「卵による精子の活性化・誘因機構の研究」
日本動物学会 女性研究者奨励OM賞
 箕浦高子(筑波大学生命・情報等研究支援室、文部科学技官)
   「テトラヒメナ新規アクチン関連タンパク質(tArp)の繊毛形成における機能」
 藤原宏子(日本女子大学理学部、非常勤講師)
   「鳥類の音声記憶は脳のどこに貯蔵されているか?」
江上基金による若手研究者国際会議出席費用補助金授与者
 杉浦真由美氏 (奈良女子大・理学部) 
   4th European Congress of Protistology and 10 th European Conference of
   Ciliate Biology に出席
 日比野 拓氏(東京大学・理学系研究科)
   Developmental Biology of the Sea Urchin XV 会議に出席
 
 
 

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平成15年度 日本動物学会賞等の選考を終えて

 日本動物学会学会賞等選考委員会
 委員長  井出宏之

 本年度の動物学会賞等選考委員会は5月9日に行われた。動物学会賞、奨励賞、江上基金(江上学術表彰による若手研究者国際会議出席費用補助金)の三件の選考である。  
 動物学会賞は本年度5件の応募があった。昨年度の10件に比べると大変少なく、残念であったが、いずれも「学術上、有益で、動物学の進歩発展に重要な貢献をなす業績」という受賞条件に十分なものであり、高いレベルでの選考であった。分野は、生理学1、発生学2、内分泌学1、形態・内分泌学1である。通常の受賞者は2名で、昨年は3件4名であったが、今年は1名を推薦した。「日本動物学会賞等の決定」にあるように西田宏記会員である。西田会員は8年前に「ホヤ胚発生における発生運命決定機構の解析」で第1回の日本動物学会奨励賞を受賞されているが、その後、ホヤ筋肉決定因子の同定やホヤ胚の不等卵割に関係する細胞内小器官の発見等の目覚しい成果を挙げ、これらは8年間に約40の論文として発表されている。いずれも極めて重要な研究であり、動物学会賞としてまさに相応しいものとして評議会へ推薦した。今年の応募は、ホヤに限らず、日本の動物学を特徴付ける材料を使った優秀な研究が多かったが、西田会員の研究が飛び抜けており最終的に1名推薦となった。  
 奨励賞は「活発な研究活動を行い、将来の進歩発展が強く期待される若手研究者に贈られる。今年は6名の応募があったが、そのうち2名を推薦した。坂本竜哉会員は、魚類の海水、淡水適応における成長ホルモンとプロラクチンの浸透圧調節について、細胞、分子レベルの解析を行い、多くの成果を挙げている。また吉田学 会員は、ホヤ精子の走化性物質を卵海水から集め硫酸化ステロイドと同定した。この物質による走化性の細胞内機構の解析を進め、多くの成果を挙げている。いずれも今後の発展が十分に期待できる研究である。学会賞の西田会員と同じ道を辿ってほしいと思う。  
 江上学術表彰による若手研究者国際会議出席費用補助金は7名の応募があり、今までの業績と申請理由等を参考にして、杉浦真由美会員(第4回欧州原生生物会議等で発表)、日比野拓会員(第15回ウニ発生生物学会議で発表)を推薦した。なおこの出席費用補助金については、発表内容がより明確になるように来年からの募集形式の改善をお願いした。  
 これらの選考は、専門分野が全く異なる6名の選考委員(評議員)によって行われた。賞によって、事情は少しずつ異なるが、研究業績、動物学の進歩への貢献等を中心に議論された。毎年異なる選考委員がそれぞれの見識によって審査するわけで、年毎の特徴は出るが、全体としてはバランスの取れた結果になるものと思う。またZoological Scienceへの論文発表等も選考過程で参考にされた。  
 最後に、推薦をしていただいた多くの会員の方に深く感謝いたします。




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平成15年度 Zoological Science Award

論文賞選考委員会(道端 薺委員長)の選考結果をもとに受賞候補者が推薦され、理事会・評議員会の承認を経て、下記のように受賞者を決定しました。

(1) Kawahara, G., Terakado, K., Sekiguchi, T., Inoue, K., and Kikuyama, S. :
  Adrenocorticotropin-like immunoreactivity in the granules of neural
  complex cells of the ascidian Halocynthia roretzi, Zool. Sci., 19: 1061-1065(2002).
推薦理由:本論文は著者らが下垂体の祖先型を原索動物に求めて進めてきた一連の研究であり極めて重要な知見を含んでおり、この分野の進展に大きな役割を果たした。従来、神経節に接して神経腺が位置しているといった外見的な類似性からホヤでは下垂体の祖先型を神経腺に求める傾向が強かった。著者らがとなえていた脊椎動物の腺性下垂体原基は神経外胚葉より発生するという説が証明されたことと、内分泌器官は進化に伴って散在している細胞が集合体となって形成されることが多いという点に着目し、下垂体の祖先型細胞群を神経節周辺に散在する神経管由来の細胞(背索・はいさく)に求め、1)背索の細胞がACTH抗体陽性細胞であること、2)プロラクチン陽性細胞とは分布が異なること 3)ACTH免疫陽性物質は分泌性の物質である分泌顆粒に局在する)ことなどを示して「ACTH陽性細胞がプロホルモンコンヴァーターゼを含有している」という脊椎動物のACTH細胞との類似性を決定的なものとする研究に発展させた。以上の理由により、ZS Awardにふさわしい論文として推薦する。

(2) Yoshii, T., Sakamoto, M. and Tomioka, K.: A temperature-dependent timing
  mechanism is involved in the circadian system that drives locomotor rhythms in
  the fruit fly Drosophila melanogaster, Zool. Sci., 19 (8): 841-850 (2002).
推薦理由:かつてPittendrighは、概日時計は光に感受性のある主振動体と、温度に感受性のある従振動体とからなるという説を提出した。その後、概日時計の研究は著しく発展し、時計遺伝子とそのはたらきが明らかになってきた。本論文は、キイロショウジョウバエの時計遺伝子であるperiodおよびtimelessの突然変異体が弱いながらもリズムを示し、それが温度サイクルに同調することを示した。これは従振動体の実体を提示した初めての報告である。

(3) Abe, H. and Oka, Y.: Mechanisms of the modulation of pacemaker activity by GnRH
  pepides in the terminal nerve-GnRH neurons, Zool. Sci., 19 (1), 111-128 (2002).
推薦理由:終神経-GnRHニューロンがペースメーカー機構を修飾していることは知られていたが,その機構については不明な点が多かった.本論文では,このニューロンにおける細胞内外両方からのCa2+動員経路を調べることによって,ホルモン・伝達物質によるこのペースメーカー二相性修飾機構を明らかにした.この結果は,GnRHニューロン全般の機能発現機序の解明にも大きな役割を果たしており,論文賞としてふさわしいものである.

(4) Kobayashi, K. and Hoshi, M.: Switching from asexual to sexual reproduction in the
  planarian Dugesia ryukyuensis: Change of the fissiparous capacity along with the
  sexualizing process, Zool. Sci., 19(6): 661-666 (2002).
  Kobayashi, K., Arioka, S., Hase, S. and Hoshi, M.: Signification of the sexualizing
  substance produced by the sexualized planarians, Zool. SCIci., 19(6): 667-672 (2002).
  Kobayashi, K., Arioka, S. and Hoshi, M.: Seasonal changes in the sexualization of
  the planarian Dugesia ryukyuensis, Zool. Sci., 19 (11): 1267-1278 (2002).
推薦理由:プラナリアにおける有性生殖・無性生殖の問題の解決を,その季節変動のデータも併せて示すことによって,試みている.その中で,環境要因がsexualizaing substanceの産生調節をしている可能性を示し,プラナリアが持つ複雑な生殖戦略の多様性の解明に光明を与えることができた.したがって,これらの論文は論文賞にふさわしいものと考える.

(5) Hiroi, M., Marion-Poll, F. and Tanimura, T.: Differentiated response to sugars
  among labellar chemosensiella in Drosophila, Zool. Sci., 19: 1009-1018 (2002).
推薦理由:ショウジョウバエの吻にある化学感覚毛を形態的に3種に分類し、ほぼ全ての感覚毛の糖と塩に対する電気的応答特性を網羅的に調べると共に、6種の味覚遺伝子の発現パターンを解析して、機能が少しずつ異なる感覚毛が吻にどのように分布するか明らかにした見事な論文である。

(6) Kimura, A., Matsui, H. and Takahashi, T: Expression and localization of prolyl
  oligopeptidase in mouse testis and its possible involvement in sperm motility, Zool.
  Sci., 19: 93-102 (2002).
推薦理由:本論文はprolyl oligopeptidase (POP)のマウス精巣における発現と生理作用を解析したものである。POPは様々な組織で発現するserine endopeptidaseである。POPは精巣にも発現し,精巣機能への関与が示唆されてきた。著者らは,Northern分析,in situ hubridization法,Western blot法,免疫組織化学法およPOPの特異的阻害剤をもちいて,POPはspermatideとspermatozoaに発現し,精子の運動性に関与することを明瞭に示した。本論文は,多様な方法をもちいて生殖生物学的に重要な知見を提示した,きわめて質の高い研究報告である。




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平成15年度日本動物学会賞受賞者

西田宏記会員




略歴
1980年 東北大学理学部生物学科 卒業
1984年 京都大学大学院理学研究科動物学専攻修士課程 修了
1987年 京都大学大学院理学研究科動物学専攻博士後期課程 修了、理学博士
1987年 日本学術振興会 特別研究員
1988年 神戸大学教養部助手
1990年 神戸大学教養部講師
1991年 東京工業大学生命理工学部助教授
2001年 東京工業大学大学院生命理工学研究科助教授
2003年 大阪大学大学院理学研究科教授 現在に至る




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藤井賞の決定について

 昨年、逝去された藤井良三先生のご寄付をもとに「藤井賞」を創設することが決定され(規定等詳細は生物科学ニュ?ス6月号参照)、以下の過程を経て、第1回「藤井賞」が決定されました。

 
「藤井賞」選考過程のお知らせ

   選考委員長 浅島 誠

1.今年の3月8日の理事会、評議員会、総会で審議、決定され、「藤井賞」選考規定に従って選考が行われた。
2.5月10日の理事会、評議員会でZool. Scienceの道端編集主幹(代理 筒井評議員)から2003年のZool. Science Awardsの6件の提案があり、これらが承認された。
続いて、それらをもとに「藤井賞」の選考規定に則り、選考委員会委員候補者名が提案され、評議員会で了承された。
3.選考委員会候補者について、評議員会に提案され、承認された委員は下記の6名である。
浅島 誠会長、佐藤矩行副会長、道端 齊Z.S.編集主幹、長濱嘉孝理事、 鈴木範男評議員、神谷 律評議員
4.その後、直ちに選考を開始し、Z.S.Awardsの選考理由を参考としながらも、各選考委員が全論文について読み直し、改めてそれらについて検討した。

そして、独立に順位づけとその選定理由を付記した。一ヶ月余りの審議を経て選考委員会は、各々の論文について「藤井賞」の規定に基づいて厳正かつ、公正に審議し、今年度の「藤井賞」に次の二件が適当であると判断し、全員一致で決定した。


1.Atsushi Kimura, Hitoshi Matsui and Takayuki Takahashi: Expression and localization of prolyl oligopeptidase in mouse testis and its possible involvement in sperm motility, Zoological Science 19: 93-102 (2002).
○マウスの精子運動にプロリルオリゴペプチダーゼ(POP)が重要な役割を果たしていることを世界で初めて証明した論文であり、男性の不妊原因の究明及び治療 へ向けた応用研究のための基盤となる重要知見を提供した。
○この論文は、これまで多くの生物種で存在が示され、種々の機能が推察されてきた(しかし、まだその機能がよく分からない) Prolyl Oligopeptidase(POP)について、マウスの精巣における発現をmRNAとタンパク質レベルで詳細に解析している。
POPは spermatids と Sperm fragellium の midpiece に局在すること、さらにPOPの特異的阻害剤を用いた実験結果とあわせ、POPが精子の運動に関わっていることを強く示唆している。本論文の内容は、マウスの精子形成・成熟におけるPOPの新規機能を示唆するのみならず、今後におけるPOP一般に関する研究にも有益な知見を提供するものである。


2.Taishi Yoshii, Makoto Sakamoto and Kenji Tomioka: A temperature-dependent timing mechanism is involved in the circadian system that drives locomotor rhythms in the fruit fly Drosophila Melanogaster, Zoological Science 19 (8): 841-850 (2002).
○かつてPittendrighは、概日時計は光に感受性のある主振動体と、温度に感受性のある従振動体とからなるという説を提出した。その後、概日時計の研究は著しく発展し、時計遺伝子とそのはたらきが明らかになってきた。本論文は、キイロショウジョウバエの時計遺伝子であるperiodおよびtimelessの突然変異体が弱いながらもリズムを示し、それが温度サイクルに同調することを示した。これは従振動体の実体を提示した初めての報告である。
○per 遺伝子系とは独立の概日リズム発生機構が存在することをミュータントの丁寧な行動解析によって示している。動物の概日リズム現象の基本に関わる問題に関して重要な結論を得たことは高く評価できる。特に、発想と方法にオリジナリティがある点が立派である。




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日本動物学会賞 研究内容
ホヤ初期胚発生過程における発生運命決定機構の解析


大阪大学大学院理学研究科生物科学専攻
西田宏記


1.はじめに

 私たちが今ここに存在するためには、二つの歴史が関与している。一つは、生命誕生以来、数十億年にわたる進化の歴史である。もう一つは、卵と精子が出合ってからヒトの形になり、さらに大人になるまでの発生の歴史である。私が研究しているホヤはこの二つの歴史の研究に大きく関わっており、私自身は後者である発生の研究を生業としている。
 今回、栄えある動物学会賞をいただけることになり、この原稿の執筆依頼をいただいた。自分の研究歴を振り返ることは滅多にないが、この機会にいろいろ考えを巡らせてみた。私は京都大学の大学院に入学して以来、20年あまりにわたってひたすらホヤの胚発生を解析してきた。これは、大学院を卒業した後に就いたポストが教養部の助手であったことから、ボスの下について研究をするのではなく一人でこつこつとホヤを使った実験を続けられたことによるところが大きいだろう。20年間も、ホヤの発生を眺めているとメカニズムはともかく、記載的な要素はかなり知り尽くすことになる。このあたりが、同じ材料を長年にわたり研究し続けることの大きな(ただひとつの?)メリットであるだろう。
 そもそもの始まりは、大学院に入学したときどんな研究をやりたいかと問われ、"私は手先が器用だと思っているので細かい仕事がしたい"と答えたことに始まる。かくして、私はホヤを用い顕微胚操作を使った研究に入っていくことになった。それからの20年は、生物学者にとってとてもエキサイティングな時代だったと思う。20年前は動物の遺伝子クローニングが始まろうとしていた時代である。そして現在は、ヒトやホヤのゲノム配列が決定されている時代である。この間に起こったことはめざましく、特に発生学に関して起こったいろいろなことがはっきりと私の記憶に刻まれている。私は自分の研究と直接には関係のない論文をただ流し読みするのが好きであるが、この20年間を生きてきておもしろかったと思い、次の20年もそうであって欲しいと願っている。
 さて私は、初期胚を構成している各々の割球がどの組織を作る細胞になるのかを決定する機構(発生運命決定機構)を解析するために、主として原索動物のホヤを用いて研究を行ってきた。ホヤは我々と同じく脊索動物に属するものの、その発生の単純さから、その全体像を容易に把握することが可能である等、解析に様々なメリットを持っている。たとえば、ホヤのオタマジャクシ幼生は脊椎動物と同様のボディプランを持つものの、少数の細胞(約3000個)からなる単純な構造でできている。さらに幼生を主として構成する細胞の種類は限られており、多少複雑な脳を除くと、6種類(表皮、神経索、筋肉、脊索、間充織、内胚葉)しかない。このことは、ホヤという一つの種の胚発生における発生運命決定機構を、すべての組織について明らかにできる可能性を示唆している。ホヤの発生の概要を、図1に示した。

2.細胞系譜

 各組織を作る細胞は、初期胚のどの細胞からできてくるのか。私の大学院での研究は、ホヤ胚発生における細胞系譜を詳細に記述することであった。ホヤ発生研究の夜明けはE.G. Conklinの論文に始まる(図2)。1905年に出版された100ページを越える論文には詳細に胚発生の記述が行われており、ホヤ胚の細胞系譜も提出されている。私はこの細胞系譜の再確認から始めて、いくらかの修正を加え、さらなる詳細を記述した。ホヤの発生には個体差がなく、110細胞期にはほとんどの割球が、幼生においてたった一種の組織細胞を作るように発生運命が限定されることが明らかとなった。驚くべきことに、現在の結果と100年前のConklinの論文を比べると、各割球の発生運命に関して90%は正しかったことがわかる。現在、近代的手法(標識物質の細胞内注入)により、卵から幼生に至る細胞系譜の解析が完了しており、変態を経た後の成体組織の由来の解析もほぼ終了している。これまでの研究により発生過程を記載するデータがひととおり出そろっており、このことはホヤが現在、発生学においてモデル動物(ただしマイナーな)として扱われている理由となっている。

3.自律分化能

 ホヤは古くからモザイク的発生を行うことで知られてきた。単離割球が自律分化能を持っていることから、ホヤ胚発生における組織分化決定は、卵細胞質中に局在して存在する組織決定因子が、卵割を通して特定の割球に配分されることにより行われると推測されてきた。割球単離実験から、運命の限定が起こる110細胞期にはほとんどの割球が胚から単離されても予定運命どおりに分化を遂行できることがわかった。さらに、胚細胞解離実験により、筋肉・内胚葉・表皮細胞の運命決定に関しては、110細胞期以前においても細胞間相互作用がいらないことを確定した。

4.決定因子の存在の証明、及びその同定

 次いで細胞-細胞質片の融合法を用いた卵細胞質移植法を開発し、筋肉・内胚葉・表皮分化が卵の細胞質に局在して存在する何らかの因子によって引き起こされることを実際に証明した。これらの決定因子は、卵細胞質中で様々な部域に局在し、卵割により特定の組織前駆割球に分配されることがわかった。さらに組織決定因子だけではなく原腸陥入や卵割パターンを制御する因子が、卵内で局在して存在していることも示すことができた。
 また、筋肉決定因子に着目し、サブトラクション法により、筋肉形成能を持つ卵細胞質にのみ局在しているmRNA(macho-1と命名)を同定した。母性mRNAをアンチセンスオリゴを用いて破壊する方法を確立し、macho-1 mRNAが筋肉形成に必須であることを、またmacho-1強制発現実験により、macho-1は筋肉割球以外にも筋肉形成をひき起こす能力があることを実証した。古くからモザイク卵として知られてきたホヤにおいて、組織決定因子を同定できたことは、100年来続いてきた研究の到達点として非常に意義のあることだと考えられる。特に、遺伝学や突然変異を利用できないホヤにおいても、決定因子を同定しうることを示した意義は大きいだろう。

5.卵割パターンとmRNA局在メカニズム

 卵内で局在している因子は、一定の卵割パターンによって適切な割球に分配される必要がある。ホヤ胚の不等卵割に関わる新規な細胞内小器官としてCentrosome-Attracting Body (CAB) と名付けた構造を発見し、その機能を解析した。CAB は胚の後極に形成され、中心体及び核を引きつけることにより16-64細胞期にかけて連続的に不等卵割を引き起こす。
 また共同研究として行ったホヤのEST及び発現部位データベース(MAGEST、後述)の構築により、数多くの母性mRNAがCABに局在して存在することが明らかになってきた。前述のmacho-1 mRNAも最終的にはCABのみに集積していく。よって、CABのRNA局在マシナリーとしての機能も興味ある対象となっている。CABに局在していくいくつかのmRNAは、卵細胞表層にある小胞体に結合しているらしく、小胞体もろとも卵細胞質再配置により移動し、さらにCABに濃縮されていくようだ。

6.卵内の母性mRNAの網羅的な解析

 ホヤ胚発生においては、局在して存在する卵細胞質因子が重要な働きをしている。そこで、卵細胞質内に蓄えられている遺伝情報を網羅的に解析するため、京都大学(真壁研、金久研)、甲南大学(西方研)、遺伝研(小原研)と協力して、母性mRNAのEST解析および個々のmRNAの発現解析を行った。7900種(32000クローン、推定全母性mRNAの80%をカバー)におよぶcDNAの3'と5'配列をシークエンスするとともに、1206種(2626クローン)について、各発生段階でin situ hybridizationを行い、その局在と発現パターンを明らかにした。このデーターベースはMAGESTとしてインターネット上で公開されている。これにより、様々な局在を示す母性mRNAが多数発見された。この情報は、今後の研究にとって様々な有用な情報を提供するものと考えられ、特徴的な局在を示すものに関してはその機能を解析中である。

7.誘導、Directed Signal and Asymmetric Division

 ホヤ胚においてもすべての組織が決定因子で決まるわけではない。胚の赤道領域においては、内胚葉が中胚葉組織である脊索と間充織を誘導することを、細胞単離・再結合実験により明らかにした。誘導は32細胞期に起こり、FGF (Fibroblast growth factor) が誘導因子であり、シグナルはFGFレセプターによって受け取られ、細胞内ではRas - MAP kinaseシグナルトランスダクションが起こっていること、その結果としてEts転写因子がリン酸化により活性化され、64細胞期になると予定脊索割球ではBrachyuryという転写因子をコードする遺伝子がONにされ、予定間充織割球においては筋肉アクチンの遺伝子がOFFにされることなどを明らかにした。
 ホヤにおける誘導は一般的な誘導の概念とは異なり、たとえば脊索誘導においても誘導を受けた細胞の子孫がすべて脊索になるのではなく、次の分裂において誘導原に近い方の娘細胞のみが脊索や間充織の運命をたどる。もう一方の娘細胞は誘導を受けないときのデフォルト運命である神経索や筋肉に分化するのである。すなわち誘導を受けた細胞は次の分裂で別々の運命を持った二つの娘細胞へと非対称分裂を行うことが明らかとなった。様々な実験結果に基づき、我々はこの現象をDirected Signaling and Asymmetric Division Modelとして提唱してきた。現在、これが構成細胞数が少ない胚を持つ動物種における誘導現象として、かなり一般的なのではないかと考えている。

8.誘導シグナルに対する応答能の制御

 発生学の進展と共に、動物胚で起こる誘導現象には少数の限られたシグナル物質が使われていることが明らかとなってきた。動物は、同じシグナル物質とそのトランスダクションを場所・時期を変えて何度も別の文脈で使い回ししているのである。すなわち、シグナルが来たときの細胞の反応のしかたは、その内部因子によって規定される応答能によって決まっている。ホヤの脊索と間充織誘導では、FGFによってEts転写因子が活性化される所までは共通している。では、この脊索になるか間充織になるかの応答能の違いは何によってもたらされるのだろうか。卵細胞質の移植実験を行った結果、これらの細胞の応答能は、卵から受け継いだ局在因子によって制御されていることが示唆された。そして実は、間充織割球に含まれる因子の実体は筋肉決定因子と同じmacho-1であることがわかっている。すなわち間充織の誘導においては、細胞外からのシグナルはEts転写因子に行き着き、細胞内ではmacho-1転写因子がそれに対する応答能を制御している。誘導にとって必要な二つの要素がそれぞれ二つの転写因子に行き着いているところがおもしろい。胚誘導に使われているシグナル分子の数が限られているにもかかわらず多様な細胞が誘導されるという状況の解明に、これからの誘導研究の分野では、同じシグナルを受け取ったときの細胞の応答の仕方を決めている内在因子の研究が重要になっていくと考えられる。

9.まとめ

 これまで私の研究室では、特定の組織を取り上げて全力をあげて研究するというよりも、むしろ胚発生の全体像を掴もうとしてきた結果、概要ではあるもののほぼすべての主要な組織(表皮、脳、神経索、筋肉、脊索、間充織、内胚葉)の発生運命決定機構を明らかにすることができた。このように、私の研究室を含めホヤ胚発生の研究は非常に順調に進んできたといえるだろう。それは、ホヤの発生が単純であり、現状で解析できるレベルにあったこと、顕微胚操作に適していたこと、遺伝子の機能抑制や過剰発現が比較的容易にできるようになったことなどが大きな要因であった。110細胞期(受精後9時間)までに個体差なく割球の発生運命が限定され、このステージまでなら実体顕微鏡下で全ての割球が同定でき、どの割球でも割球の単離・再結合・細胞質移植・核酸をはじめとする物質の注入が可能である。また、遺伝子を扱った実験処理と、割球単離・卵割阻害・割球特異的遺伝子発現の検出を組み合わせることにより、どの細胞が何の細胞に変わったかが明解にわかるのである。つまり多くの動物での解析と異なり、ある実験処理によりどの組織が増えたか減ったか、胚軸に異常が生じたかというような結果ではなく、どの割球の発生運命がどの組織に変更されたかを明解な形で検出することができる。ホヤの研究では日本の研究者が世界をリードしており、世界中で様々な研究室がホヤの発生研究に参入してくる中で、日本のホヤ研究者が圧倒的にリードし続けてきたことにも、これらの研究が果たした役割は大きいと思っている。

10.おわりに

 私の研究歴を振り返ってみると、おもしろいことに発生学の歴史を自分でもう一回はじめから歩き直してきたことがわかる。記載発生学、実験発生学、分子発生学という順に。最近になってやっと現代発生生物学に追いついたばかりというところか。動物の遺伝子クローニングが始まろうとしていた20年前に、自分の研究を細胞系譜の記載というところから始められたおかげで、ホヤの発生過程を詳細に理解したうえで研究を展開できたことは、研究の進行および私自身のモチベーションの維持にとても貢献した。現象をよく観察し、不思議(もしくは神秘的)だと思う気持ちが重要であることを強調しておきたい。振り返ってみると、数々のエキサイティングだった場面が思い浮かぶ。一つはもちろん実験がうまくいったとき。もうひとつは、データを眺めていて、きわめておもしろい仮説と論理に気づいたときである。このようなエキサイトをこれからも味わえるよう、研究を続けていきたいと思う。
 今回、栄誉ある動物学会賞をいただくにあたり、すこし自らの過去を振り返ってみた。ホヤの発生がかくも詳細に解明され、非常におもしろく展開していることを多くの人に伝えたい。その中で特に誰か一人を選べといわれたら、私は迷わずEdwin G. Conklin (1863-1952)を選ぶだろう。きっと話が弾み、彼は今回の私の受賞を喜んでくれるにちがいない。私はよく青森の浅虫臨海実験所にお世話になるが、いつか機会があれば下北の恐山のイタコにConklinの霊を呼び出してもらい、語り合ってみたいと心から願っている。
 最後になりましたが、大学院時代の研究を実りのあるものに導いてくださり、その後も研究者として生きていく上での指針を学ばせていただいた恩師である京都大学の佐藤矩行先生、東工大時代に自由な雰囲気で研究を続けさせてくださり、科学のあり方を学ばせていただいた現慶應義塾大学の星元紀先生に厚くお礼申し上げます。もとより研究は一人で行えるはずもなく、私の研究室に所属し、一喜一憂を共にした45人の学生とポスドクの方々に感謝の意を表します。また、共同研究者でありよき友人でもある真壁和裕、西方敬人、Christian Sardetの各氏にも感謝いたします。最後に、ホヤのような海産動物の研究には欠かすことのできない各地の臨海実験所の方々に多大な御助力をいただいていることを記しておきます。
 本稿に簡単に述べさせていただいた内容・概念は、図も含めてより詳しく参考文献に挙げた総説で解説されています。また、下記以外の個々の文献に関してもそちらを参照されたい。

参考文献


ランドマークとなる論文

Nishida, H. Cell lineage analysis in ascidian embryos by intracellular injection of a tracer enzyme. III. Up to the tissue restricted stage. Dev. Biol. 121, 526-541 (1987)

Nishida, H. Developmental potential for tissue differentiation of fully dissociated cells of the ascidian embryos. Roux's Arch. Dev. Biol. 201, 81-87 (1992)

Nishida, H. Regionality of egg cytoplasm that promotes muscle differentiation in ascidian, Halocynthia roretzi. Development 116, 521-529 (1992)

Nakatani, Y., Yasuo, H., Satoh, N., and Nishida, H. Basic fibroblast growth factor induces notochord formation and the expression of As-T, a brachyury homolog, during ascidian embryogenesis. Development 122, 2023-2031 (1996)

Nishikata, T., Hibino, T., and Nishida, H. The centrosome-attracting body, microtubule system, and posterior egg cytoplasm are involved in positioning of cleavage planes in the ascidian embryos. Dev. Biol. 209, 72-85 (1999)
Kim, G. J., Yamada, A., and Nishida, H. An FGF signal from endoderm and localized factors in the posterior-vegetal egg cytoplasm pattern the mesodermal tissues in the ascidian embryo. Development 127, 2853-2862 (2000)

Nishida, H., and Sawada, K. macho-1 encodes localized mRNA in ascidian eggs that specifies muscle fate during embryogenesis. Nature 409, 724-729 (2001)

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総説

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西田宏記、沢田佳一郎 macho-1はホヤ初期胚において筋肉への発生運命を決定する 実験医学19巻7号 pp.879-882 (2001)
西田宏記、沢田佳一郎 ホヤ胚発生過程における中胚葉パターニング 細胞工学21巻1号 pp.98-105 (2002)


図の説明

図1 マボヤの発生 A: 成体(受精後3年)。大きさは15cm位。沼宮内隆治氏(青森大学)の好意による。B: 受精卵。直径は280 μm。C: 64細胞期。すなわち、卵が6回分裂したところ。D: 神経胚。中枢神経系の前駆細胞が胚の中に入ろうとしている。右が前側。E: 尾が伸び始めたところ。ごつごつしているのが一つ一つの細胞である。構成細胞数の少なさがわかる。F: 孵化直前のオタマジャクシ幼生。受精後35時間。幼生は、約3000個の細胞でできている。西田、沢田(2002)より。

図2 Edwin G. Conklin (1863-1952)



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日本動物学会奨励賞 研究内容


卵による精子の活性化・誘引機構の研究


東京大学大学院理学系研究科附属臨海実験所
科学技術振興事業団・カルシウム振動プロジェクト
吉田  学


1.はじめに

 受精に先立ち、精子が卵の因子によって誘引される精子走化性現象は植物では19世紀から、動物でも1950年代から報告され、今では哺乳類を含む多くの動物で見られることが知られている。しかし精子誘引物質についてはウニと熱帯性サンゴの1種ずつで報告があるのみで、精子走化性の分子機構についても、ウニにおいて数本の報告があるものの、ほとんど何もわかっていないというのが現状であった。一方、卵由来物質による精子活性化現象も数多くの動物で報告され、特にウニでは数多くの精子活性化ペプチドが卵ジェリーより取られ、作用機構もかなり詳細に研究されている。しかしその他の動物では精子活性化の分子機構についても未解明な点が多かった。
 これまで私は主に原索動物のカタユウレイボヤ及びユウレイボヤを用い、受精時における卵及び精子内のシグナル伝達機構について研究を進め、特にこれまで卵に対する精子活性化・走化性の研究を中心に行ってきた。以下にその概要を述べる。

 なお、私はこの研究においてカタユウレイボヤ(Ciona intestinalis)及びユウレイボヤ(Ciona savignyi)を用いているが、使い易さや反応性は若干異なるものの、これまでこの2種において常に同じ結果を得ている。そこで以下の本文中でただ単にユウレイボヤとかかれている場合、ユウレイボヤ属という意味で両種を示していることが多いことをご了承願いたい。

2.(カタ)ユウレイボヤの受精過程における精子走化性

 カタユウレイボヤ及びユウレイボヤ精子は海水中に懸濁しただけではほとんど運動能を持たないが、近くに卵が存在すると活性化され、そして卵に対して走化性を示す。ホヤの卵は卵細胞、及び付属器官であるテスト細胞、卵黄膜、濾胞細胞から構成されている。そこで、精子活性化・誘引物質の放出部位の確認を行なったところ、それまで考えられていた結果とは異なり、卵細胞自身により精子が活性化・誘引された(1)。これは精子活性化物質が卵細胞から放出していることを示している。そこで卵の海水抽出物(卵海水)が精子を活性化するかどうか調べてみたところ、卵海水は、精子を著しく活性化することが観察された。また卵海水を加えた寒天を微小ガラス管の先端に充填して精子懸濁液中に浸すと、精子は活性化し、その先端に向かって走化性を示した。この精子走化性現象は、あらかじめテオフィリンによって活性化した精子においても観察された。一方、テオフィリンを加えた寒天を充填した微小ガラス管に対しては、精子を活性化するものの、精子誘引性は示さなかった(1)。これらの実験結果は、卵海水中に精子活性化物質および精子誘引物質が 含まれていることを示している。

3.カタユウレイボヤ精子活性化・誘引物質の同定

 このように精子活性化能及び誘引能が有る物質が卵より放出されていることが明らかとなり、その物質の精製を行うことにした。まず、この精子活性化物質の物理化学的性質を検討したところ、この物質は低分子(分子量1万以下)で熱耐性の非タンパク質性酸性物質であることが判明した。そこで、物質精製のためにユウレイボヤを探し求め、何回にもわたって主に東北大学農学部・海洋生物資源教育研究センター、東京大学海洋研究所・大槌臨海研究センター(現:国際沿岸海洋研究センター)、(財)かき研究所の3カ所にお世話になって、大量(最終的に総量は数万匹?)のカタユウレイボヤの卵を集めた。これより得られた卵海水を凍結乾燥し、エタノール抽出、クロロホルム-水系二層分配により粗精製物質を得た。これを逆相分配などの各種カラムクロマトグラフィーで順次精製し、活性標品を得た。この活性標品は依然として精子活性化能と精子誘引能を備えていることから、2種の活性は同一物質によるものと予想され、この物質を精子活性化・誘引物質(Sperm-Activating and -Attracting Factor; SAAF)と命名した(2)
 ここまでは順調だったが、ここからが困難を極めた。この物質SAAFは顕著なUV吸収を持たず、様々な呈色反応にもいっさい反応しなかった。従って、物質精製が活性でしか追うことが出来ず、本当に精製できたのかというのが確認できなかった。またきわめて安定な物質で、煮沸1時間でも活性を保持し、常温では数ヶ月安定、当時試みたいかなる分解反応でも活性の消失は見られなかった。さらにSAAFの質量分析(MS)を依頼したが、当時(1994年頃)のMSはまだ有機化学専門の機械であり、難揮発性物質の測定は感度がきわめて悪く、なんの結果も得られなかった。NMRも大量にサンプルを必要とするため現実的な分析方法ではなく、結局SAAFとは何であるかという最も重要な問題に何も答えを出すことが出来なかった。ここで学位取得のタイムリミットとなり、この後のポスドク先で研究内容が変わったこともあり、4年近い研究中断を生じることとなった。
 長い中断期間を経て、その中断期間に飛躍的に進歩したMSの分析を再度試みることにした。そのころに至ってやっとESI-TOF及びMALDI-TOFが実用化され、タンパク質等の難揮発性物質の微量測定が可能となっていた。そこで低分子物質向きである最新のESI-TOF MSを購入したという話を聞きつけ、獨協医科大学の大竹先生と池田先生にお願いして機械を借りて測定を行った。今度はあっさりと結果が得られ、分子量594の二価陰イオンであることが明らかとなった。ここに及び、それまで長く疑問となっていた「本当に精製が完了していたのか」という問いにも単一ピークしか検出されないことから明らかとなり、意を強くして、やはり微量測定において飛躍的に技術が進んでいたNMR分析を大阪大学の村田道雄先生にお願いした。そして二次元1H/1H NMR解析及びFAB MS/MSによる分子内フラグメント解析によってSAAFが新奇の硫酸化ステロイド3,4,7,26-tetrahydroxycholestane-3,26-disulfateであることが明らかとなった(3)。ユウレイボヤでも同様にSAAFの精製を行い分析した結果、精製量が少なすぎてNMRスペクトルはとれなかったものの、ESI-TOF MSの値は完全に一致したことから、 カタユウレイボヤ及びユウレイボヤSAAFは同一物質であると思われる(3)
 さらに最終確認も含めてこの化合物の人工合成を行った。そしてまだ不明であった25位の炭素の立体配置を合成物と天然物SAAFのNMRスペクトルを比較することで同定し、最終的にSAAFは立体配置も含めて(3R,4R,7S,25S)-2,4,7,26-tetrahydroxycholestane-3,26-disulfateという構造を持つことを明らかにした(図1)(Oishi et al. 投稿中)。天然物である(25S)-SAAFは3 - 10 nMでカタユウレイボヤ及びユウレイボヤ精子に対して誘引能、活性化能双方の活性を持っており、光学異性体である(25R)-SAAFもほぼ同じ濃度で活性を持つことから、25位の炭素の光学異性は活性には影響がないことが明らかとなった(投稿準備中)。
 以上のように、近年の飛躍的な分析技術の向上によって、やっとSAAFの分子構造の同定が可能となった。2002年のノーベル化学賞はこのMS及びNMR技術に対して与えられ、日本ではMALDI法開発の先鞭をつけた田中さんの受賞が話題となったが、私も恩恵を被った一人としてとても感慨深いものがあった。

4.精子活性化における細胞内シグナル伝達機構

 では、SAAFはどのように精子を活性化し、誘引するのであろうか。卵による精子の活性化・誘引作用において、多くの報告が外液中のCa2+が必須であることを報告している。実際にユウレイボヤにおいても、人工海水中ではSAAFは精子を活性化するが、Ca2+欠如海水中ではSAAFによる精子活性化は見られなかった。しかし、SAAF刺激後に外液にCa2+を加えるとすぐに精子は活性化された。このことはSAAFは細胞膜上のCa2+チャネルを開口させ、外液からのカルシウム流入を誘導していることを示唆している。そこで普遍的なイオンチャネルである電位依存性Ca2+チャネルに注目し、各種阻害剤を用いてその効果を検討したところ、SAAFは細胞膜上のT型と思われる電位依存性Ca2+チャネルを開口することが明らかとなった(2)
 一方、ホスホジエステラーゼ阻害剤であるテオフィリンはユウレイボヤ精子活性化能を持ち、SAAFによっては活性化が起きないCa2+欠如海水中であっても精子を活性化した。テオフィリンはホスホジエステラーゼの阻害作用により細胞内cAMP濃度を亢進することが知られており、実際に精子内のcAMP量をラジオイムノアッセイ法で調べたところ、外液のCa2+有無にかかわらず、テオフィリン添加後に精子内cAMPが増加していることが解った(2)。よって、精子活性化のシグナル伝達系でcAMPがカルシウム流入の下流にあると予想される。そこでSAAFによる精子活性化時にもcAMPが上昇するか調べたところ、やはり精子内cAMP量は増加した。また、Ca2+欠如海水中ではSAAFだけではcAMP量は増大せず、SAAF刺激後にCa2+を外液に付加することによってcAMP量が増加することが明らかとなった(2)。このcAMPの増加と精子の活性化は完全に連動することから、SAAFの刺激によって流入したCa2+の刺激によってcAMPが合成され、cAMP依存的キナーゼ(PKA)を介して精子活性化を起きると思われる。
 私の研究はここで一段落し、学位取得後に一時この研究から遠ざかっていたが、当時森沢研究室の学生であった泉(現;中瀬古)寛子博士と野村守博士の精力的な研究により、Ca2+の流入はK+チャネルを開口させ、膜電位の過分極を引き起こし、それが引き金となってアデニル酸シクラーゼが活性化してcAMPの合成が起きること、合成されたcAMPは実際にPKAを介して21kDa外腕ダイニン軽鎖2と鞭毛軸糸中の26kDaタンパク質のリン酸化を引き起こしていることが明らかになった(4,5)。この後、私はまたこの研究に復帰し、野村君とともにCa2+流入から膜電位の過分極までのシグナル伝達機構の研究を行い、流入したCa2+はカルモジュリン/カルモジュリン依存的キナーゼIIを介して過分極を引き起こすことを明らかにした(Nomura et al. 投稿中)。
 以上の結果、現在までに明らかになったユウレイボヤ精子活性化のシグナル伝達系を図2に示す。このように、これまでの研究により、ユウレイボヤ精子活性化の分子機構についてはかなりのことが解ってきた。しかし、未だに多くの部分で分子自体の同定には至っておらず、また、カルモジュリン依存性キナーゼが直接K+チャネルを標的とするかどうかなども未だ不明である。最大の未解明な点は、SAAF受容体及びその後カルシウム流入までの部分であり、これらの解明が今後の課題である。

5.精子走化性における細胞内シグナル伝達機構

 まず、上記のようにホヤの精子活性化機構にはcAMPが関与することが明らかとなったが、テオフィリンで活性化した精子は、無処理精子と全く同様の走化性を示した(1)。テオフィリンが精子の走化性に影響を与えなかったことは、精子走化性機構には細胞内cAMPの上昇が関与していないことが示唆され、走化性機構は活性化機構とは全く別の分子機構であることが考えられた。また、精子をあらかじめテオフィリンで活性化しておくことで、精子走化性機構の解析を活性化と分離して行うことが可能となった。
 次に、精子走化性の定量化法について述べなくてはならない。走化性は活性化とは違って非常に定性的な概念で、なかなか定量化が難しい。私がこの研究を開始した当時の精子走化性の定量法としては、誘引源近くの精子密度、精子鞭毛打の角度、精子の描く軌跡の半径などの変化を測定することで試みられていたが、いずれも走化性を直接的に定量化するものではないため、決め手にかけているのが現状であった。そこで私はこの精子走化性を定量化する方法として、精子と誘引源の距離を測り、その距離の単位時間あたりの変化量を走化性の指標とした。この定量法を用い、受精前から第1分裂までその精子誘引活性の変化を経時的に観察し、走化性指標を算出して統計処理を行なったところ、受精直後に起きる卵形変化時を境に有意に精子走化性がなくなることが明らかとなった(1)。さらにこの解析法を改良し、高速度ビデオカメラを用いた画像解析装置を用いて、誘引源を原点とした精子の座標を最小1/200秒ごとに取り込むことを可能にし、さらに詳細に走化性を定量化することを可能とした(3,6)
 このような定量法を用いて走化性のシグナル伝達機構の解析を行った。まずは、精子活性化と同様走化性もやはり外液中のCa2+が必須で、Ca2+欠如海水中ではSAAFによる精子走化性が見られないことから、精子活性化と同様にCa2+チャネルが関与すると予想された。そこで当時学生だった石川(現;筒井)牧子さんと共に走化性に対する各種Ca2+チャネル阻害剤の効果をスクリーニングをしたところ、活性化を阻害するものも含めて電位依存性Ca2+チャネルの阻害剤は一切走化性を阻害せず、store-operated Ca2+チャネル (SOC)の阻害剤のみが効果的に精子走化性を阻害した。さらに詳細に調べた結果、この薬剤は精子活性化にはほとんど影響を与えなかった。
 ところでSOCは細胞内膜内(小胞体等)のCa2+が枯渇したことを関知して開くチャネルであり、基本的に小胞体が存在しない精子には考えにくいものであった。しかしちょうどその頃、マウスの精子先体反応にSOCが関与し、精子先体胞がCa2+源となるという報告があり(7)、ユウレイボヤでもSOCが存在するかどうか調べたところ、実際にユウレイボヤ精子にもSOCによるCa2+流入が観察された。また他のSOCに特異的な阻害剤も同様に精子走化性のみを阻害したことから、精子走化性においてはSOCを介した細胞外Ca2+の流入が必須であることが明らかとなった(8)。(図2
 さらに、走化性時における精子鞭毛運動を高速度ビデオを用いた詳細に解析したところ、SAAFは精子が遠ざかるときに精子鞭毛打の非対称性を一時的に増大させて遊泳方向を転換させること、走化性の阻害剤を用いるとこの非対称的な鞭毛打を生じないことがわかった(8)。従って、精子走化性は、白血球や細胞性粘菌アメーバ等の走化性とは違い、誘引源に近づくときには直進、遠ざかるときには方向転換を起こすという大腸菌のような方法で走化性を引き起こしていると考えられる。しかしどのように非対称的な鞭毛打を生じるのか、その分子機構はさらなる解析が必要である。

6.終わりに

 本研究は長年の念願であったユウレイボヤ精子誘引物質の同定及び合成を果たし、やっと精子走化性の分子機構の解明の緒についたところである。幸いにも本研究の進展を待っていたかのようにカタユウレイボヤのゲノムプロジェクト、cDNAプロジェクトが京都大学の佐藤矩行先生等の御尽力によって進展し、分子生物学をカタユウレイボヤで進める条件が整ったといえる。まだまだやるべき仕事は多い。今回の奨励賞受賞を励みにますますの精進を重ねて研究に取り組みたいと思う。
 今後の展望としては、まず、細胞膜上にあると仮想されるSAAF受容体の同定に取りかかるべく、SAAFの誘導体を合成中である。また、最近マウス精子のカルシウムイメージングの方法を確立したが(9)、これをさらに発展させ、より小さいユウレイボヤ精子のカルシウム測定を可能とし、実際の走化性運動時のカルシウム動態の解明につなげようと試みている。

 最後に、本研究は恩師である森沢正昭教授、Rosaria DeSantis博士、及び御子柴克彦教授の御指導と御理解の上で遂行いたしました。深く感謝いたします。また、SAAFの構造決定と合成は村田道雄教授の多大な御協力なしでは出来ませんでした。さらに三崎臨海実験所の方々をはじめ色々御協力下さいました皆様にこの場を借りて心より御礼申し上げます。


参考文献


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2) Yoshida, M., Inaba, K., Ishida, K., & Morisawa, M. Dev. Growth Differ., 36, 589-595, (1994).
3) Yoshida, M., Murata, M., Inaba, K, & Morisawa, M. Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 99, 14831-14836 (2002).
4) Izumi, H., Marian, T., Inaba, K., Oka, Y., & Morisawa, M. Dev. Biol. 213, 246-256 (1999).
5) Nomura, M., Inaba, K., & Morisawa, M. Dev. Growth Differ. 42, 129-138 (2000).
6) Yoshida M. Method. Mol. Med., in press (2003).
7) O'Toole, C.M., Arnoult, C., Darszon, A., Steinhardt, R.A. & Florman, H.M. Mol. Biol. Cell 11, 1571-1584 (2000).
8) Yoshida, M., Ishikawa, M., Izumi, H., DeSantis, R., & Morisawa, M. Proc. Natl. Acad. Sci. USA,, 100, 149-154 (2003).
9) Fukami, K., Yoshida, M., Inoue, T., Kurokawa, M., Fissore, R., Yoshida, N., Mikoshiba, K., & Takenawa, T. J. Cell Biol., 161, 79-88 (2003).




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硬骨魚類の環境適応機構の分子細胞生理学的研究
 - Fishy tales of Adaptation


岡山大学理学部附属牛窓臨海実験所
坂本竜哉


 永年にわたって様々な戦略で生命が適応・進化してきた海、そしてその大海原を回遊するサケ、マスにはロマンがある。私もそれに魅せられ、大学院は東大海洋研に進んだ。平野哲也先生の研究室は、長期航海には参加してなかったが、研究室に入って2ヶ月の私を数ヶ月の北洋航海に参加させて大回遊の現場を見せてくださった。上のタイトルが、分子細胞生理となっているが、この研究の原点は「大」生態だと思っている。
 そのサケ科魚類は、河川と海を回遊する。また、ティラピアは、淡水でも海水でも繁殖できる。これら広塩性魚類は、鰓の塩類細胞や消化管などの浸透圧調節器官の機能を切り換えることによって、環境塩濃度の変化に巧みに適応している。さらに、トビハゼは、陸上生活もでき、このような魚類は、浸透圧調節をはじめとした環境適応機構を理解するモデルとなりうる。研究をはじめた当時、浸透圧調節器官の分化に関しては、海水適応時に副腎ホルモンのコルチゾルが、淡水適応には下垂体ホルモンのプロラクチンが、重要な働きをしているとされていた。しかし、これらの作用のみならず魚類の環境適応機構に関して、細胞、分子レベルでの解析は始まったばかりであった。

1. 成長ホルモンとプロラクチンの浸透圧調節作用

 そのころ、プロラクチンと祖先分子が共通である成長ホルモンが、逆に海水適応へ関与していることがサケ科魚類で示唆されていた。このことは、主に海洋で成長するサケにとっては都合がよい。しかし、その一般性や成長促進作用と作用機序は同じなのかといった問題は全く不明であり、これが最初のテーマとなった。そして、多くの方々と研究材料に出会って、転がっていった。
 まずは、私は分子レベルの解析を敬遠していたので、魚の血管にカニューレを挿入し、成長ホルモンの代謝回転を調べた。後の分子生物学的解析も併せて、海水適応過程では下垂体成長ホルモンの発現、合成、分泌および消費が高まり、淡水移行時にはプロラクチンの方が高まることが明らかになった1,2)。これらは、水槽実験に留まらず、フィールドにおいても確認している。
 ハワイ大では、より進化した魚類であるスズキ目において、成長ホルモンの海水適応作用を、見いだした。即ち成長ホルモンにより、鰓のNa+/K+-ATPアーゼが活性化され、海水移行後の血液浸透圧の上昇が抑えられた。逆に、プロラクチンはこれらを阻害した3)。これは、成長ホルモンの海水適応作用の普遍性を初めて示したものである。当時は否定する論文も出ていたが、その後、他のグループのウミメダカや、私たちのトビハゼ4)など幅広い硬骨魚で追試・確認されており、現在では教科書にも載り始めている。
 プロラクチンの水・電解質代謝作用は、陸上動物も含め脊椎動物を通してみられ、基本的な作用とされている。実際、トビハゼにおいて、プロラクチンは皮膚の透過性を下げ、淡水中では塩の、陸上では水の保持を行っている可能性を示唆した(4)。これは「プロラクチン機能の本質は上皮の透過性の低下である」という説を支持している。成長ホルモンの浸透圧調節作用が他の動物綱でどうなっているのか興味は尽きない。

2. 海水適応における成長ホルモンの作用機序:インスリン様成長因子 (IGF) の局所作用

 成長ホルモンの成長促進作用は、肝臓由来IGF-Iを介するということを、当時同室であった段存明先生が明らかにされていた。一方で、川内浩司先生の研究室を中心として、魚類のホルモンの構造決定や量産が行われ、成長ホルモン結合部位?受容体が検討できるようになった。哺乳類の成長ホルモンは、魚類の成長ホルモン受容体、プロラクチン受容体に同等に結合したからである。そして、ニジマスなどで、肝臓だけでなく浸透圧調節器官における成長ホルモン受容体を初めて同定した5)。また、IGF-I自体の海水適応作用も見いだせた。次は、浸透圧調節器官におけるIGFを検討したいと思っていると、米国の共同研究者により魚類IGF cDNAが同定された。そこで、隣で遺伝子発現の解析をされていた兵藤晋先生に教わり、成長ホルモンは海水移行後、浸透圧調節器官においてIGF発現を誘導することを示した6)。以上の結果から「成長ホルモンは浸透圧調節器官に作用し、局所的なIGFを介して海水適応に寄与している」ことを明らかにし、7)'局所的'なIGFの重要性を提唱した6)。これは、後にノックアウトマウスを使っても示され、 PNASにコミュニケートして下さったHA Bern先生は本当に先見的だったと思う。

3. プロラクチンの成長促進作用

 成長ホルモン受容体の同定を行っていたときに、ティラピアでは、成長ホルモンのみならず、homologousなプロラクチンが成長ホルモン受容体に結合するという結果を得た。当時は、artifactかと、うっちゃられていたが、ハワイ大で、再現性があるだけでなく、IGFの発現も誘導し骨成長を促進することを明らかにした8)。このような例は、「ヒト成長ホルモンのヒトプロラクチン受容体への作用」だけであり、四足動物、魚類とも進化が進んだ群に見られるのは興味深い。淡水中でプロラクチンの血中濃度は成長ホルモンの20倍なので、「成長ホルモンは海水中の、プロラクチンは淡水中の'成長ホルモン'である」といえる。

4. プロラクチンの制御とプロラクチン放出ペプチド

 このプロラクチンの分泌を特異的に促進する視床下部因子として、プロラクチン放出ペプチドが1998年にやっと報告された。私は、魚類下垂体プロラクチンの発現・分泌は体液浸透圧によって直接制御されるという研究に参画していたので、是非、このペプチドも検討したいと思っていた。すると、藤本正昭先生が「私が報告したフナの脳のペプチドがプロラクチン放出ペプチドに似ている・・・」と共同研究の機会を与えてくださった。日米共同研究の一環として、活性の検討や構造決定など、魚類プロラクチン放出ペプチドの同定がなされた9)。この時、修士の時に苦労したカニュレーションが役立った10)。さらに、肝臓、卵巣、消化管、でもプロラクチン放出ペプチドと比較的高いプロラクチンの発現が共存しており、環境適応時における動態も部位特異的に同調していることがわかった。消化管における発現部位は、上皮、特に粘液細胞であった。これらは'末梢'プロラクチンの重要性の示唆だけでなく、そのプロラクチン放出ペプチドによる'局所的'制御の発見である11)

5. 成長ホルモン/プロラクチン作用の本質への新たなアプローチ:アポトーシスの抑制と細胞増殖

 その広塩性魚類の消化管は、淡水中では粘液細胞に富む多重上皮で透過性が低いが、海水中では細胞が脱落して単層上皮となりイオンと水の吸収能が増大することを、安藤正昭先生、平野先生が解明されている。また、周知のように、哺乳類の腸上皮細胞の更新はアポトーシスによる。そして、オタマジャクシ変態時の尾部におけるアポトーシスのプロラクチンによる抑制を、広大で隣の研究室だった河原明先生が明らかにされていた。これらから、プロラクチンは、淡水中の消化管上皮でアポトーシスの抑制や細胞増殖にかかわっているのではないかと思いついた。実際、消化管において、淡水中では細胞増殖が、海水中ではアポトーシスが誘導されており、消化管におけるプロラクチン・成長ホルモンのパターンと密接に関連していた。事実、これらの受容体は、免疫細胞等のアポトーシスの抑制に重要なサイトカイン受容体スーパーファミリーに属する。「アポトーシスの抑制/細胞増殖」は、プロラクチン/成長ホルモンの新たな(真の?)機能の本質なのかもしれない。これは適応生理学と発生学や免疫学の架け橋となりうる課題であり、現在このホルモン機能の検討を続けている。

 4、5の成果は、主にトビハゼを用いて得られたのだが、これを紹介してくださったのが、安藤先生である。先生が、その皮膚には、塩類細胞が高密度に存在し、退化した鰓の機能を補償していることを発見されていたので、当初は、この皮膚をモデルに塩類細胞の機能制御12)を私は検討していた。ここでは、塩類細胞自身が、塩を排出する開口部を環境塩濃度の変化に伴い迅速に開閉するという、まるで植物の気孔のような現象が見つかった13)。これも'局所的'制御であろう。さらに、中央水研で山下倫明先生に教わったDifferential Display14)により塩類細胞に特異的な分子を同定し、この開閉は環境の浸透圧やCa2+濃度の変動に伴う細胞内へのCa2+流入の変化により引き起こされ15)、アクチンなどの細胞骨格が関与していることを明らかにした16)。これは河口域での頻繁な塩濃度の変化への適応機構として大変合理的であり、塩類細胞の研究ではトップレベルのラボに追試された。また、潮間帯最上部に生息するオーストラリアのトビハゼは、口腔内に高密度の塩類細胞を持ち、唾を吐くように塩を捨てている 可能性を、石松淳先生との共同研究で示唆した。
 このように実りの多かったトビハゼ関連の共同研究の中で、岩田勝哉先生は、窒素代謝と陸上あるいは汚濁環境への適応という、まさに比較生物学的なテーマを紹介してくださった。
 尿素回路のkey enzymeであるカルバミル燐酸合成酵素 (CPS3) は、硬骨魚には存在しないとされていた。しかし、干潟などの高アンモニア環境下で生存できるアベハゼにおいて、CPS3のクローン化に成功し、尿素排出能を解明した。CPS3は、四足動物では肝臓でのみ発現しているが、アベハゼでは皮膚、鰓など、またも'末梢'で発現していることを初めて明らかにした。私は、魚類の'末梢での局所的制御'の重要性を確信している。
 一方、陸上適応の過程でも、トビハゼはCPS3を発現せず、アンモニアをグルタミン酸に変換するグルタミン合成酵素の発現が高まった。トビハゼは有毒なアンモニアをグルタミンにしているようである。実は、4月に転任し、私の研究の出発点である「海」に臨むラボを立ち上げた。実験所周辺に窒素代謝に関して興味深いものが他にもいるらしい。これからも共同研究をさせていただければと思っている。

 このように、以上の成果は、平野哲也先生、Howard A Bern先生、E Gordon Grau先生、安藤正昭先生をはじめとした先生方の指導と、多くの共同研究の賜である。また、ご助言、激励をしていただいた先生方、先輩、同僚の方々にも心から感謝したい。本当にタイミングよく、stimulatingな方々、excitingな研究テーマに巡り会えたと思っている。ある方に言われたが、私に才能があるとすれば、そのチャンスを逃さなかったことだと思う。先日、手伝いで船に乗ると、腹の大きなタツノオトシゴが混獲された。雄が妊娠していたが、高等脊椎動物で保育に重要なプロラクチンがやはり関与しているのだろうか。明日は、いよいよ臨海実習である。このような新しい研究材料に出会うのではと期待している。Don't let the world pass you by (Jagger/ Richards).

1) T Sakamoto, T Ogasawara and T Hirano: Growth hormone kinetics during adaptation to a hyperosmotic environment in rainbow trout. J Comp Physiol B, 160: 1-6 (1990)

2) T Sakamoto, M Iwata and T Hirano: Kinetic studies of growth hormone and prolactin during adaptation of coho salmon, Oncorhynchus kisutch, to different salinities. Gen Comp Endocrinol, 82: 184-191 (1991)

3) T Sakamoto, BS Shepherd, SS Madsen, RS Nishioka, K Siharath, NH Richman III, HA Bern and EG Grau: Osmoregulatory actions of growth hormone and prolactin in an advanced teleost. Gen Comp Endocrinol, 106: 95-101 (1997)

4) T Sakamoto, T Agustsson, BTh Bjornsson and M Ando: Roles of growth hormone and prolactin during adaptation of the gobies to various environments. In "Growth and Growth Regulation in Fish". (Ed by BTh Bjornsson and D MacKinlay) American Fisheries Society, pp 29-32 (2000)

5) T Sakamoto and T Hirano: Growth hormone receptors in the liver and osmoregulatory organs of rainbow trout: characterization and dynamics during adaptation to seawater. J Endocrinol, 130: 425-433 (1991)

6) T Sakamoto and T Hirano: Expression of insulin-like growth factor I gene in osmoregulatory organs during seawater adaptation of the salmonid fish: Possible mode of osmoregulatory action of growth hormone. Proc Natl Acad Sci USA, 90: 1912-1916 (1993)

7) T Sakamoto, SD McCormick and T Hirano: Osmoregulatory actions of growth hormone and its mode of action in salmonids: A review. Fish Physiol Biochem, 11: 155-164 (1993)

8) BS Shepherd, T Sakamoto, RS Nishioka, NH Richman III, I Mori, SS Madsen, TT Chen, T Hirano, HA Bern and EG Grau: Somatotropic actions of the homologous growth hormone (tGH) and prolactin (tPRL177) in the euryhaline teleost, the tilapia, Oreochromis mossambicus. Proc Natl Acad Sci USA, 94: 2068-2072 (1997)

9) T Sakamoto, M Ando and M Fujimoto: Fishy tales of prolactin-releasing peptide. Int Rev Cytol, 225: 91-130 (2003)

10) T Sakamoto, T Agustsson, S Moriyama, A Takahashi, H Kawauchi, Bth Bjornsson and M Ando: Intraarterial injection of prolactin-releasing peptide elevates prolactin gene expression and plasma prolactin levels in rainbow trout. J Comp Physiol B(印刷中)

11) T Sakamoto, K Iwata and M Ando: Growth hormone and prolactin expression during environmental adaptation of gobies. Fish Sci, 68S: 757-760 (2002)

12) T Sakamoto, K Uchida and S Yokota: Regulation of the ion-transporting mitochondrion-rich cell during adaptation of teleost fishes to different salinities. Zool Sci, 18: 1163-1174 (2001)

13) T Sakamoto, S Yokota and M Ando: Rapid morphological oscillation of mitochondrion-rich cell in estuarine mudskipper following salinity changes. J Exp Zool, 286: 666-669 (2000)

14) T Sakamoto, N Ojima and M Yamashita: Induction of mRNAs in response to acclimation of trout cells to different osmolalities. Fish Physiol Biochem, 22: 255-262 (2000)

15) T Sakamoto and M Ando: Calcium ion triggers the rapid morphological oscillation of chloride cells in the mudskipper. J Comp Physiol B, 172: 435-439 (2002)

16) T Sakamoto, H Yasunaga, S Yokota and M Ando: Differential display of skin mRNAs regulated under varying environmental conditions in a mudskipper. J Comp Physiol B, 172: 447-453 (2002)









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 支部だより 


九州支部大会が開催されました。例年通り、日本植物学会九州支部、日本生態学会九州地区と合同でおこないました。

第56回日本動物学会九州支部大会
会期:2003年5月17日(土)〜18日(日)
会場:熊本大学理学部
・特別講演
講演者:谷 時雄 教授(熊本大学理学部生物科学科)
演 題:「遺伝情報伝達の細胞内ハイウェイ:核・細胞質間mRNA輸送のしくみ」
講演者:椛田 聖孝 教授(九州東海大学農学部応用動物科学科)
演 題:「水と大地」  
・一般講演
1)ヒドラのペプチド分子に対する抗体作製:高親和性・高特異性抗体を求めて 松下なな、小泉 修(福女大・人間環境) /2)ヒドラの散在神経系の化学解剖学:定量的解剖学 木村美香、佐藤伸子、小泉 修(福女大・人間環境) /3)ヒドラの神経ペプチド遺伝子の部域特異的分布と分化パターンについて 美濃部純子、小泉 修(福岡女子大学・人間環境) /4)ヒドラの神経分化を促進するペプチド、Hym355の作用機構 吉部貴子、後藤千恵子、小泉 修(福女大・人間環境) /5)ヒドラの部域特異的な神経網の分布パターンと維持機構の解析 川津真吾、小早川義尚(九州大院・理学研究院、生物科学) /6)ヒドラの足盤形成におけるankletの役割〜RNAiを用いた機能解析〜 網本靖子・児玉理恵・小早川義尚(九州大院・理学研究院.生物科学) /7)繊毛虫ゾウリムシの表層パターン調節機構について 三好孝和、高橋忠夫(西九大・健康福祉・生物) /8)家畜スラリー投与圃場における土壌繊毛虫のバイオマス推定の試み 高橋忠夫、百崎さおり、赤崎由梨耶、野田千史、橋口貞子、福田博美、渡辺晋代(西九大・健康福祉・生物) /9)冬季集合時におけるハントウアカネズミ Apodemus peninsulae の休眠 正木美佳(鹿児島連大・農)・越本知大(宮崎医大・動物実験施設)・森田哲夫(宮崎大.農) /10)トカラ列島の中之鳥と宝島の食虫性コウモリ類について 船越公威(鹿児島国際大・国際文化・生物)/11)ラット精子細胞に特異的に発現する新規遺伝子の単離 金子たかね、毛利孝之、飯田弘(九州大院・農学研究院・動物学) /12)ラット雄性生殖細胞に発現するspergen-2の核内局在について 飯田弘、浦底愛子、土井口真康、金子たかね、毛利孝之(九州大・農・動物学)/13)哺乳類精子ミトコンドリアに局在するspergen-1について 土井口真康、毛利孝之、飯田弘(九州大院・農学研究院・動物) /14)ウズラ脳動脈系のNPY,VIP神経支配について 安藤光一、渡辺崇、渡辺敏文(九州産業大・工・工化) /15)探索行動時におけるゴキブリのアンテナ運動 岡田二郎、藤義博(九大・院理・生物) /16)造網性コガネグモの色覚−予報− 柏木治邦、上妻(中村)参紀子、山下茂樹(九州芸工大・生物) /17)コガネグモ視葉大型細胞の光応答と形態 上妻(中村)多紀子1、藤 義博2、山下茂樹(1九州芸工大・生物、2九大・理・生物) /18)クロキンバエの食物摂取量の調節 白石昭雄(個人参加) /19)カマキリにおける運動検出ニューロンの応答特性と形態 山脇兆史、藤 義博(九大・理院・生物科学) /20)カマキリの視覚系の構造:medullaとlobulaのニューロン構築 藤 義博、岡村純也(九州大・理・生物) /21)ハンミョウ幼虫の視覚系の距離感受性ニューロンの形態 岡村純也、藤 義博(九大・院理・生物) /22)クロオオアリ働きアリ触角葉における糸球体構造解析 辻衣里子、西川道子、横張文男、(福岡大・理・地球圏科学・生物) /23)フタホシコオロギ雌雄の触角葉における糸球体構造解析 高原里佳、川口恵子、西川道子、横張文男(福岡大・理・地球圏科・生物) /24)カイコガ蛹の神経分泌紬胞の活動と心臓活動との相関 神本智史、市川敏夫(九大・院理・生物)/25)カイコガのメス蛹における休眠ホルモン類分泌細胞の発火活動パターン 市川敏夫(九大院・理・生物科学)

九州支部では下記の公開実習を予定しております。

公開実習「遺伝子を見てみよう」
主催:熊本大学理学部生物科学科
共催:日本動物学会九州支部
対象:主に熊本県内の高校生(参加費無料)
日時:1回目 平成15年8月2日(土)
   2回目 平成15年8月9日(土)
場所:熊本大学理学部
募集人員:各20名
内容:(1)自分のDNAを見てみよう、(2)DNAを電子顕微鏡で見てみよう、(3)PCRを用いたDNAによる個人識別(DNA鑑定)

問い合わせ先
高宗 和史(熊本大学理学部生物科学科)電話・FAX 096-342-3447
メイルアドレス takamune@gpo.kumamoto-u.ac.jp





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(社)日本動物学会関東支部では下記のように支部大会を開催いたしました。

第55回 日本動物学会関東支部大会
日時:平成15年3月29日(土)
場所:上智大学 (千代田区紀尾井町7-1)
○公開シンポジウム
『脳研究の最前線 −分子からシステムへ−』
1.三品昌美 (東京大学大学院医学系研究科) 「神経回路網制御分子と脳高次機能」
2.藤田一郎 (大阪大学大学院生命機能研究科) 「脳がつくる三次元世界:側頭葉とステレオ立体視」
○一般講演
児玉安見1,河崎大輔2,瀬川涼子1,石居進1,青塚正志1 (1都立・理・生物; 2早大・教育・生物) mtDNA全塩基配列に基づくトキNipponia nipponの系統解析/ 見澤康充 (建設環境研),松井正文 (京大・人間・環境) 東京都八王子産ヒダサンショウウオの繁殖場所/ 猪田利夫,平田善之,上村慎冶 (東大院・総合文化・生命環境) 種間相互作用によって進化した動物の非対称構造: ガムシ幼虫の大顎非対称性と巻貝キラリティとの関係/ 奥嶋智明,神澤信行,土屋隆英 (上智大・理工・化学) ダイオキシン曝露下におけるエストロゲン受容体動態の解析/ 山田真理1,鎌倉紫帆1,加藤真由子1,岩室祥一1,菊山 榮21東邦大・理・生物; 2早大・教育・生物) ビスフェノールAによる甲状腺ホルモン受容体b遺伝子の発現抑制/ 加藤真由子1,山田真理1,相川典子1,岩室祥一1,菊山 榮21東邦大・理・生物; 2早大・教育・生物) 核内受容体遺伝子の発現におよぼすビスフェノールAの影響/ 丸山妙子,前野隆司,小林哲也,町田武生 (埼玉大・理・生体制御) 鳥類の胚発生に対するビスフェノールAの効果/ 桐ヶ谷明子,佐藤友美,林しん治 (横浜市大・理,院・総合理学) 胎仔期のエチニールエストラジオール(EE)曝露によるマウス雌性生殖器官への影響/ 橋本裕信 (横浜市大・理・機能科学) 17b-estradiolへの曝露に伴う雄メダカの性行動の変化/ 笠間慎太郎1,石川朱美1,吉野雄俊1,阿部道生2,佐々木史江2 (鶴見大・1歯,2生物) 両生類初期発生における内分泌攪乱物質の影響/ 樹神正光,林しん治 (横浜市大・理・機能科学) メダカ脳内におけるaromataseの局在/ 加藤卓真,中村正久 (早大・教育・生物) ツチガエルP450アロマターゼ遺伝子の単離/ 笠原正輝,林しん治 (横浜市大・理・機能科学) 新生仔ラット大脳皮質におけるエストロゲン受容体の発現と神経ペプチドとの非共存/ 田崎佳恵,小林哲也,町田武生 (埼玉大・理・生体制御) grtマウスの成長遅滞に対するインスリンの関与/ 山東俊1,松永透1,小林健1,高田耕司2,岩室祥一11東邦大・理・生物; 2慈恵医大・生化1) ゼノパス の変態とユビキチン化タンパク質について/ 藤盛悠,岩田武男,長谷部孝 (早大・教育・生物),大日方昂 (千葉大・理・生物),菊山 榮 (早大・教育・生物) ウシガエル幼生から得られたパルブアルブミンの新規isoform cDNA/ 生澤昌之,小林健一郎,安増茂樹,井内一郎 (上智大・生命研) アフリカツメガエル前腸領域のremodelingにおける遺伝子発現解析/ 宮本洋志,高野哲,山岸宏 (筑波大・生物科学) フナムシ単離心臓の光刺激に対する応答/ 内村一幸,松下智子,桑沢清明,黒川信 (都立大院・理・生物) カイコガにおける心拍逆転の神経機構/ 伊藤 慎,黒川 信 (都立大院・理・生物科学) アメフラシ消化管における末梢ニューロン群間の活動の連関/ 斎藤光浩,神崎亮平 (筑波大・生物科学) カイコガ嗅覚系一次中枢におけるセロトニン投与効果の光学的計測/ 小林竜也,黒川 信 (都立大院・理・生物科学) 軟体動物後鰓類ウミフクロウ腹足の末梢神経の分布と活動/ 松村幸一,松永茂樹,伏谷伸宏 (東大院・農) ゴンズイ P. lineatus の群認識物質/ 鮫島光曜,福島康弘,高木 博,青木 清 (上智大・生命研) 日本ウズラのcall発声中枢の中脳ICo核におけるGABAの役割/ 福島康弘1,2,高木 博1,青木 清11上智大・生命研; 2岡崎・生理研・統合生理) ジュウシマツ雄の行動発達におけるRA核神経細胞機能の変化/ 大島章子 (愛知コロニー研*),北島哲子 (愛知コロニー研),村島善也 (都精神研),糸原重美 (理研) (*現理研) てんかん様発作好発系統と抵抗系統すなねずみ(Mongolian gerbil (Meriones Unguiculatus))のF1 hybridsの刺激に対する挙動/ 細川菜美1,千葉篤彦2,青木 清2 (上智大・1文,2生命研) 日本ウズラ幼鳥の脳の脱雄性化と性ステロイドのcallへの影響/ 羽鳥 恵,岡野俊行,中 芳人,土居雅夫,深田吉孝 (東大院・理・生化) ニワトリ松果体における光位相シフト関連遺伝子A78/ 杉本 薫,浅島 誠 (東大院・総合文化・生命環境) 脊索の形成分化に関与する新規遺伝子の探索/ 乾 雅史 (東大院・理・生物科学),浅島 誠 (東大院・総合文化・生命環境) Xenopus laevis OMP25のクローニングと解析/ 阿部剛典,古江美保,浅島 誠 (東大院・総合文化・生命環境) アフリカツメガエル初期発生におけるアクチビンとNotch シグナルの関係/ 手塚良子,松田佳昌,八杉貞雄 (都立大院・理・生物科学) ニワトリ胚消化器官の発生におけるc-hairy-1の発現パターン/ 池田和子,三谷啓志,嶋 昭紘 (東大・新領域・先端生命) 鱗欠損メダカ突然変異体(rs-3)を用いた鱗形成に関わる遺伝子の解析/ 新田和広1,種子島幸祐2,高橋秀治2,浅島 誠1,2 (東大院・1理・生物科学,2総合文化・生命環境) アフリカツメガエルにおける神経誘導機構の解析/ 佐藤礼子1,セン徳川2,種子島幸祐2,浅島 誠1,2 (東大院・1理・生物科学,2総合文化・生命環境) アフリカツメガエルにおける新規遺伝子"dullard"の機能解析/ 矢部慎一郎1,種子島幸祐2,原本悦和2,高橋秀治2,浅島 誠2 (東大院・1医・生殖発達加齢,2総合文化・生命環境) EGF-CFC遺伝子FRL1のツメガエル胚初期神経発生における機能解析/ 池亀天平,近藤晶子,浅島 誠 (東大院・総合文化・生命環境) ツメガエル胚における神経分化に関する新規遺伝子のクローニング及び解析/ 川崎広明1,J. M. Co nlon2,岩室祥一1 1東邦大・理・生物; 2アラブ大・医・生化) アオガエル属ヒストンH2Bの遺伝子クローニング/ 南 次郎,高田耕司,青木勝彦 ,大川 清 (慈恵医大・生化1) 白血病細胞の分化誘導に伴うヒストンH2Aのプロセシング/ 高橋紗夜子,小林哲也,町田武生 (埼玉大・生体制御),大滝博和,塩田清二 (昭和大・1解剖),大川 清,高田耕司 (慈恵医大・生化1) マウス脳水溶性画分に存在する低分子量ユビキチン−タンパク質複合体の同定/ 國久育子,神沢信行,土屋隆英 (上智大・理工・生物化学) Astacin-like squid metalloprotease (ALSM) の研究/ 井口智文1,生澤昌之2,峯田司2,安増茂樹2,小林健一郎21宇都宮大・教育・生物; 2上智大・生命研) ウシガエル胃部域カテプシンEのcDNAクローニング/ 斎田淳一1,井口智文1,杉田昭栄2,角屋堯英1 (宇都宮大・1教育・生物,2農・生物生産) ハシブトガラス胃部域の酸性プロテアーゼの研究(予報)/ 高橋英之,鈴木金吾,並木秀男 (早大・教育・生物) チロシンホスファターゼ(PTPase)阻害剤が誘導するPMA刺激PKCbIIリバーストランスロケーション/ 雪田 聡1,道上 達男2,福井彰雅2,櫻井健二1,浅島 誠1,2,3 (東大院・1理・生物,2総合文化・生命環境; 3SORST) ツメガエル発生段階 におけるSUMO特異的プロテアーゼxSENP1の機能解析/ 小林寛基1,道上達男2,雪田 聡1,櫻井健二1,福井彰雅2,浅島 誠1,2,3 (東大院・1理・生物,2総合文化・生命環境; 3SORST) Dvl関連新規因子の機能解析/ 久野順一1,福井彰雅1,道上達男1,浅島 誠1,21東大院・総合文化・生命環境; 2SORST) A6細胞における模擬微小重力応答遺伝子の探索/ 森岡清和 (都臨床研・臨床遺伝) 毛髄質退縮の電顕解析/ 難波隆志1,2,並木秀男2,石龍徳11順天堂大・医・解剖2; 2早大院・理工・生命理工) 生後の海馬歯状回でおこるニューロン新生の解析/ 上村慎治 (東大院・総合文化・生命環境) ナノメーター精度計測のための高輝度型暗視野照明法/ 村上正弘,神田玲子,南久松真子,早田勇 (放医研・射線障害研究G) 原子間力顕微鏡(AFM)による染色体損傷領域の可視化および構造解析/ 長田洋輔,梅田真郷,小林英司,松田良一 (東大院・総合文化; 都臨床研) 筋衛星細胞の活性化にともない細胞表面のスフィンゴミエリンは減少する/ 加藤扶美,金子豊二 (東大・海洋所) ウミメダカ鰓塩類細胞の機能の可塑性と入替り/ 廣井準也1,金子豊二2,大谷-金子律子11聖マリアンナ医大・解剖; 2東大・海洋研) 魚類の塩類細胞における塩化物イオン排出機能の可視化/ 山本桂子,河合忍,日野晶也 (神奈川大・理・応用生物) イトマキヒトデ(Asterina pectinifera)の精子中心体に局在する新奇DNAの解析/ 成瀬 清,武田洋幸 (東大院・理・生物),田中 実 (北大院・理・生物),三谷啓志,嶋 昭紘 (東大院・新領域・先端生命) メダカゲノム解析の現状と展望/ 木暮 希望,三谷啓志,嶋 昭紘 (東大院・新領域・先端生命) g線高感受性突然変異体メダカのスクリーニング/ 丸山耕一1,安増茂樹2,井内一郎2,石川裕二1 1放医研・実験動物開発研究G; 2上智大・生命研) メダカ胚型グロビン遺伝子(Gb)クラスター上流に存在するHS-40様配列の解析/ 杉村道洋,安増茂樹,井内一郎 (上智大・生命研) メダカ孵化酵素遺伝子のcis-調節領域の解析/ 宮川友博 (足柄高校) 男女の違いについて.








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会 員 異 動 


所属支部番号

1.北海道、2.東北、3.関東、4.中部、5.近畿、6.中国四国、7.九州、8.海外

新入会(6/10日現在)

加藤克彦(3;229-8501 神奈川県相模原市渕野辺1-17-71 麻布大学獣医学部基礎教育研究室)/柳沢春明(3;113-0033 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学理学系研究科生物科学専攻分子生理学研究室)/広橋教貴(3→3; 文京区大塚2-1-1 お茶の水女子大学理学部生物学科)/池田康剛(7;808-0196 福岡県北九州市若松区ひびきの2−4 九州工業大学大学院生命体工学研究科脳情報専攻吉井研究室)/大枝ゆり(3;338-8570 さいたま市桜区下大久保255 埼玉大学理学部生体制御学科調節生理学研究室)/江口工学(7;808-0196 北九州市若松区ひびきの2−4 九州工業大学大学院生命体工学研究科脳情報専攻吉井研究室)/田名網幸伸(3;338-0825 さいたま市桜区下大久保255 埼玉大学大学院理工学研究科生体制御学専攻調節生理学研究室)/大久保範聡(4;444-8585 愛知県岡崎市明大寺町字西郷中38番地 基礎生物学研究所生殖研究部門)/永野祐順(4;930-8555 富山市五福3190 富山大学理工学研究科生物学専攻内山・松田研究室)/鈴木 誠(2;980-8578 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉 東北大学大学院生命科学研究科生命機能科学専攻器官創製分野)/松林 圭(1;060-0810 札幌市北区北10条西8丁目 北海道大学大学院理学研究科生物科学専攻系統進化学講座T)/永田雅人(3;169-8555 東京都新宿区大久保3-4-1 早稲田大学大学院理工学研究科コンピュータ・ネットワーク工学科入江研究室)/竹内裕子(5;560-8531 大阪府豊中市待兼山町1-3 大阪大学大学院生命機能研究科倉橋研究室)/越智宣幸(6;690-8504 島根県松江市西川津町1060 島根大学大学院生物資源科学研究科生物科学専攻生物機能学講座)/尾崎怜子(6;739-8526 広島県東広島市鏡山1-3-1 広島大学大学院理学研究科生物科学専攻発生生物学研究室)/我妻明湖(1;060-0810 北海道札幌市北区北10条西8丁目 北海道大学大学院理学研究科生物科学専攻行動知能学講座伊藤研究室)/蒔苗久則(2;980-8577 宮城県仙台市青葉区片平2−1−1 東北大学電気通信研究所矢野研究室)/谷口和人(3;226-8501 横浜市緑区長津田町4259 東京工業大学大学院生命理工学研究科生体システム専攻西田研究室)/岩崎哲史(5;657-8501 神戸市灘区六甲台町1-1 神戸大学遺伝子実験センター)/飯田洋平(3;226-8501 横浜市緑区長津田町4259 東京工業大学大学院生命理工学研究科生体システム専攻西田研究室)/名畑太智(1;060-0810 札幌市北区北10西8北大先端研遺伝子実験施設 北海道大学大学院地球環境科学研究科)/高橋あかり(1;041-8611 北海道函館市港町3-1-1 北海道大学水産科学研究科生命機能学講座)/瀬名波絢子(1;041-8611 北海道函館市港町3-1-1 北海道大学水産科学研究科生命機能学講座)/武井則雄(1;041-0821 北海道函館市港町3-1-1 北海道大学水産科学研究科生命機能学講座)/木村鮎子(3;113-0033 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学理学系研究科生物科学専攻免疫分子進科学研究室)/山形真之介(5;658-8501 兵庫県神戸市東灘区岡本8-9-1 甲南大学自然科学研究科園部研究室)/高 法子(2;980-0845 仙台市青葉区荒巻字青葉 宮城教育大学EEC見上研究室)/澤田鮎子(2;980-8578 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉 東北大学大学院生命科学研究科器官創製井出研究室)/藤戸尚子(3;113―0033 東京都文京区本郷7−3−1理学部2号館321号室 東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻野中研究室)/奥村英一(3;226-8501 神奈川県横浜市緑区長津田町4259 東京工業大学・生命理工学研究科・生命情報専攻・岸本研究室)/池田よし江(4;422-8529 静岡市大谷836 静岡大学大学院理工学研究科生物地球環境科学専攻生物機能科学講座野口研究室)/嶌田直幸(4;422-8529 静岡県静岡市大谷836 静岡大学理学部生物地球環境科学科山内研究室)/田村美和(3;112-8610 東京都文京区大塚2-1-1 お茶の水女子大学・生物学科・根本研究室)/榎本剛志(4;514‐8507 三重県津市上浜町1515 三重大学大学院生物資源学部生物資源学研究科浅海増殖学研究室)/佐々木哲也(1;060-0810 北海道札幌市北区北10条西8丁目 北海道大学大学院理学研究科生物科学専攻行動知能学講座T高畑研究室)/渡辺友美(3;113-0033 東京都文京区本郷7−3−1 東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻分子生理学研究室)/早川英毅(3;164-8639 東京都中野区南台1-15-1 東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻渡邉研究室)/家木克典(5;658-8501 兵庫県神戸市東灘区岡本8-9-1甲南大学理学部 甲南大学理学部生物学科生体調節学研究室)/森 雅志(3;226-8501 横浜市緑区長津田町4259B2棟830 東京工業大学生命理工学研究科生命情報専攻岸本・大隅研究室)/畑中恒夫(3;263-8522 千葉市稲毛区弥生町1−33 千葉大学教育学部理科教育講座)/池本忠弘(3;113-0033 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻生体情報学研究室)/児玉有紀(6;753-8512 山口市吉田1677ー1 山口大学・理学部・自然情報科学科)/石井裕一郎(3; 柏市柏の葉5−1−5、東京大学新領域生命棟501 東京大学新領域創成科学研究科先端生命科学専攻雨宮研究室)/石塚洋子(3;169-8050 東京都新宿区西早稲田1-6-1 早稲田大学教育学部生物学教室菊山研究室)/山崎芳典(7;808-0196 北九州市若松区ひびきの2-4 九州工業大学大学院生命体工学研究科脳情報専攻行動発現機構研究室)/鮫島まゆ(7;808-0196 福岡県北九州市若松区ひびきの2番4号 九州工業大学大学院生命体工学研究科脳情報専攻神経情報処理講座行動発現機構研究室)/権田幸祐(3;305-8572 茨城県つくば市天王台1−1−1 筑波大学生物科学系)/亀卦川幹浩(2;990-8560 山形県山形市小白川町1丁目4-12山形大学理学部生物学科中内研究室 山形大学理工学研究科生物学専攻多様性講座中内研究室)/吉村 文(2;036-8561 青森県弘前市文京町3番地 弘前大学農学生命科学部)/酒井章子(3;263-8522 千葉市稲毛区弥生町1-33 千葉大学理学部生物学科分子細胞生物学講座)/蛭田 仁(3;263-8522 千葉市稲毛区弥生町1-33 千葉大学理学部生物学科分子細胞生物学講座)/西尾孝也(3;226-8501 横浜市緑区長津田町4259 東京工業大学生命理工学研究科発生生物学分野西田研究室)/高梨琢磨(3;305-8634 茨城県つくば市大わし1-2 農業生物資源研究所生体機能研究グループ昆虫神経生理研究チーム)/佐野尚美(6;739-8526 広島県東広島市鏡山1-3-1 広島大学・大学院理学研究科・附属両生類研究施設・住田研究室)/薄井加奈(3;112-8610 東京都文京区大塚2-1-1 お茶の水女子大学理学部生物学科発生学研究室)/冨岡純一(3;338-0825 埼玉県さいたま市桜区下大久保255 埼玉大学大学院理工学研究科生体制御学専攻調節生理学研究室)/野口裕史(3;263-8522 千葉県千葉市稲毛区弥生町千葉大学理学部生物木村研究室 千葉大学大学院自然科学研究科生命・地球科学専攻木村研究室)/木下政人(5;606-8502 京都市左京区北白川追分町 京都大学大学院農学研究科応用生物科学専攻海洋生物生産利用学分野)/桝田奈央(3;113-0033 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻上島研究室)/都築誠司(1;060-0819 北海道札幌市北区北19条西8 北海道大学低温科学研究所生命科学)/中村 欽光(6;753-8512 山口市大字吉田1677-1 山口大学理工学研究科自然共生科学専攻藤島研究室)/金光弘幸(6;753-8512 山口市大字吉田1677-1 山口大学理工学研究科自然情報科学専攻共生生物学研究室)/宮田真路(4;464-8601 名古屋市千種区不老町名古屋大学生物機能開発利用研究センター 名古屋大学大学院生命農学研究科器官情報制御研究室)/木矢剛智(3;113-8654 文京区本郷7−3−1 東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻細胞生理化学研究室)/高橋知子(4;484-8506 愛知県犬山市官林 京都大学霊長類研究所人類進化モデル研究センター)/藤田喜久(7;903-0213 沖縄県西原町千原1番地琉球大学理学部海洋自然科学科諸喜田茂充教授気付け 琉球大学大学院理工学研究科諸喜田茂充研究室)/小渕正美(7;901-213 沖縄県西原町千原1 琉球大学理学部海洋自然科学科上原研究室)/小川明子(3;223-8522 神奈川県横浜市港北区日吉3-14-1 慶應義塾大学大学院理工学研究科発生・生殖生物学研究室)/足立朋子(4;464-8601 愛知県名古屋市千種区不老町 名古屋大学大学院生命農学研究科生物情報制御専攻器官情報制御)/佐藤 秀(2;980-8578 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉 東北大学生命科学研究科生命機能科学多様化機構高木研究室)/山本 佳世乃(3;112-8610 東京都文京区大塚2-1-1 お茶の水女子大学人間文化研究科ライフサイエンス専攻生命科学系千葉研究室)/服部亜樹子(3;236-0027 横浜市金沢区瀬戸22-2 横浜市立大学大学院総合理学研究科内分泌学研究室)/小林佳代(5;630-8506 奈良県奈良市北魚屋西町 奈良女子大学大学院・人間文化研究科・人間環境科学専攻・大石研究室)/丹羽 シンチア カーラ(3;305-8634 発生分化研究グループ発生研究チーム茨城県つくば市大わし1−2 農業生物資源研究所)/南波 玲子(3;112-8681 東京都文京区目白台2ー8ー1 日本女子大学理学研究科物質生物機能科学専攻発生生物学研究室)/桐ヶ谷明子(3;236-0027 横浜市金沢区瀬戸22-2 横浜市立大学大学院総合理学研究科林研究室)/井上和彦(4;930-8555 富山県富山市五福3190 富山大学大学院理工学研究科生物学専攻生体制御学講座川本研究室)/安達竜太(7;860-8555 熊本県熊本市黒髪2丁目39-1 熊本大学自然科学研究科自然システム専攻安部研究室)/太田征里奈(1;060-0810 北海道札幌市北区北10条西8丁目 北海道大学大学院理学研究科生物科学専攻生体情報分子学講座)/服部亜樹子(3;236-0027 横浜市金沢区瀬戸22-2 横浜市立大学大学院総合理学研究科内分泌学研究室)/外山美奈(4;431-3192 静岡県浜松市半田山1-20-1 浜松医科大学医学部附属実験実習機器センター一般教育)/豊島千絵(4;410-0395 沼津市西野317 東海大学開発工学研究科生物工学専攻榊原研究室)/馬 迎新(4;930-8555 富山市五福3190 富山大学理学部生物学科内山研究室)/白石絵吏(7;860-8555 熊本市黒髪2-39-1 熊本大学大学院自然科学研究科自然システム専攻安部研究室)/佐藤 仁(6;739-8526 東広島市鏡山1-3-1広島大学大学院理学研究科附属両生類研究施設 広島大学大学院理学研究科附属両生類研究施設)/井戸篤史(5;560-0043 大阪府豊中市待兼山町1-16自然科学棟222 大阪大学理学研究科生物科学専攻系統進化学研究室)/坂田真信(3;169-8050 東京都新宿区西早稲田1-6-116号館706号室 早稲田大学教育学部生物学教室並木秀男研究室)/栗原大輔(3;236-0027 神奈川県横浜市金沢区瀬戸22-2 横浜市立大学大学院総合理学研究科蟻川研究室)/横澤美紀(4;464-8601 名古屋市千種区不老町 名古屋大学大学院生命農学研究科生物圏資源学専攻生物圏動態論講座動物管理学研究室)/上尾達也(5;533-0002 豊中市待兼山町1-1 大阪大学大学院理学研究科生物科学専攻河村研究室)/秋山武司(3;930-8555 富山市五福3190 富山大学理工学研究科生物学専攻川本研究室)/高橋芳枝(1;060-0810 北海道札幌市北10条西8丁目 北海道大学大学院理学研究科生物科学専攻系統進化学講座T)/平野和比古(6;739 広島県東広島市鏡山1-7-1 広島大学総合科学部総合科学科渡辺一雄研究室)/石原弥恵(3;184-8501 東京都小金井市貫井北町4-1-1 東京学芸大学第3部生物学科高城研究室)/吉村安寿弥(3;113-0033 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻真行寺研究室)/若松義雄(2;980-8575 宮城県仙台市青葉区星陵町2-1 東北大学大学院医学系研究科器官構築学分野)/井上律子(3;305-8572 茨城県つくば市天王台1-1-1筑波大学・生物科学系 筑波大学大学院生命環境科学研究科情報生物科学専攻中谷敬研究室)/岡 弘子(3;320-8551 宇都宮市豊郷台1-1 帝京大学理工学部バイオサイエンス学科三田研究室)/篠崎裕利(3;320-8551 宇都宮市豊郷台1-1 帝京大学理工学部バイオサイエンス学科三田研究室)/太田有理(1;060-0810 札幌市北区北10条西8丁目 北海道大学大学院理学研究科生物科学専攻系統進化学講座1)/荒田裕希(1;060-0810 北海道札幌市北10条西8丁目 北海道大学大学院理学研究科生物科学専攻生体情報分子学講座1)/上野哲郎(3;154-0005 横浜市金沢区瀬戸22-2 横浜市立大学大学院総合理学研究科内分泌学研究室)/安里満信(3;160-8402 東京都新宿区新宿6-1-1 東京医科大学医学部解剖学第二講座)/對馬浩二(3;263-8522 千葉県千葉市稲毛区弥生町1-33 千葉大学理学部生物学科細胞質分裂研究室)



住所・所属変更(6/10日現在)

庄島圭介(5→7;869-4201 熊本県八代郡鏡町大字鏡村937番地 熊本県立氷川高等学校生物科)/倉林 敦(3→6;739-8526 広島県東広島市鏡山1-3-1 広島大学・大学院理学研究科・附属両生類研究施設)/松本 均(3;305-8634 茨城県つくば市大わし1ー2 農業生物資源研究所発生分化研究グループ成長制御研究チーム)/中谷友紀(3;226-8501 横浜市緑区長津田4259 東京工業大学大学院生命理工学研究科生命情報専攻工藤・今井研究室)



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