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 平成18(2006)年
 
第59回日本動物学会九州支部大会


日程:2006年5月20〜21日(土・日)
会場:鹿児島大学理学部

 
発表演題

1) ハンミョウ幼虫単眼の角膜レンズの光学的特性
藤 義博(九大・理・生)

2) ワモンゴキブリのアンテナの運動様式
西山 勝浩、森本 雄祐、*岡田 二郎、藤 義博(九大・院理・生物)

3) 希少アミン類の抗体作製
牧草紀子・山口愛莉・美濃部純子・*小泉修(福女大・環境理学・神経科学)

4) ヒドラの体表に存在する感覚装置の研究:走査電子顕微鏡による検討 
吉田絵美・*美濃部純子・#岩崎雅行・小泉修(福女大・環境理学・神経科学、#福大・理・生物)

5) ヒドラの神経環の微細形態学的研究
*湯浦弘江・美濃部純子・#岩崎雅行・小泉修(福女大・環境理学・神経科学、#福大・理・生物)

6) ゴンズイの鰓弓神経の機能分析
*高倉良太・桐野正人・清原貞夫(鹿大・理)

7) ゴンズイの三叉・顔面神経運動核について
*児玉 敏・桐野正人・清原貞夫(鹿大・理)

8) ゴンズイの遊泳行動にリズムはあるのか?
*山本司、笠井聖仙、清原貞夫(鹿大理)

9) コガネグモの網張行動と脳内光感受性細胞
山下茂樹(九大・芸術工・生物)

10) シロアリ脳構造のカーストにおける比較検討
*磯貝秀俊・西川道子・横張文男(福岡大・理・地球圏)

11) ショウジョウバエのFMRFamide 関連ペプチド遺伝子の脳内発現
高野 克太1、武田 行正2、松島 綾美2、下東 康幸2、*下東 美樹1(1 福岡大・理・地球圏、2 九州大・院理・化学)

12) セイヨウミツバチの神経ペプチドPDF の遺伝子解析と遺伝子発現細胞の同定
*住吉 美保1、佐藤 聖児2、古賀 啓太2、角田 一徳2、下東 康幸2、下東 美樹1(1 福岡大・理・地球圏、2 九州大・院理・化学)

13) カイコガとコメノゴミムシダマシの食道下神経節中央神経分泌細胞におけるペプチドホルモンの共局在
越田可奈子、渡辺賢、*市川敏夫(九大・理・生物)

14) ハブ毒による筋細胞死の機序
*倉園 友江,猪八重 亜妃,溝口 典子,水上 惟文 (鹿児島大・医・保健学科・地域看護・看護情報学講座)

15) 卵白中に含まれる自己防御タンパク質−リゾチームとリボヌクレアーゼについて−
*荒木朋洋,ソンポーン・ケトケウ,松本勇知,鳥潟隆雄(九州東海大・農・バイオ)

16) アフリカツメガエル初期胚の背腹でポリA RNA の分布に差がある遺伝子221R’の解析
濱田有紀、*古賀正明、景浦宏(福岡大・理・地球圏)、宮田昇平(日本大・文理・化学)

17) IGF-I によるサクラマスGTH 遺伝子の発現調節
*古熊 俊治,安東 宏徳(九大・院農・動物資源科学)

18) 精巣上体の分泌性抗菌タンパク質BPI の発現解析
*飯田弘、松山拓矢、矢野里枝子、金子たかね(九大・農・動物)

19) サツマハオリムシ(Lamellibrachia satsuma)の生殖器官について 
*八幡美保(鹿児島大・院理工・生命化学)塚原潤三(鹿児島大・理学部・生命化学)

20) 桜島大正溶岩潮下帯に生息するキクマメスナギンチャクZoanthus sansibaricusの配偶子形成について
*小野修助(都城東高校)・James Davis Reimer (JAMSTEC)・塚原潤三(鹿児島大・理・生物)

21) Reproductive swarming of nereidid polychaetes in an estuary of the Omuta-gawa River in Kyushu, Japan(九州の大牟田川河口域におけるゴカイ科多毛類の生殖群泳)
*Hanafiah, Z., Sato, M., Tosuji, H. (Fac. Sci.Kagoshima Univ.) , Nakashima, H. (Omuta Zoo)

22) アキサミヨー:ナガウニ属の種分化
上原 剛(琉球大・理・海洋自然)

23) 家畜スラリーを投与した畑における繊毛虫の種組成とそのバイオマスについて V.年次間差と季節間差の再検討
*久富裕子1,橋本知義2,島野智之3,三好孝和1,高橋忠夫1(1 西九大・生物,2 九州沖縄農研・土微研,3 宮城教育大・EEC)


 
特別講演
 
「フェニックスの大量枯損の発生とその犯人」
曽根 晃一(鹿児島大学農学部生物環境学科森林保護学研究室)

【発表要旨】ここ数年、鹿児島大学構内でカナリーヤシ(フェニックス)の枯れが目立ち、あれだけ多く植栽されていたフェニックスも、鹿児島大学のメインキャンパスでは理学部から図書館門までの通りの両側10 本足らずを残すのみとなりました。このフェニックスを次々と枯死させている真犯人は、甲虫目オサゾウムシ科のヤシオオオサゾウムシ (Rhynchophorus ferrugineus Oliver)(以下単にヤシオサと言う)という体長22-35mm、濃いオレンジ色で、前胸背版に黒色の模様の入った、きれいな大型のゾウムシです。ヤシオサは、名前の通りヤシ類の害虫で、本来の分布域は、インド、パキスタン、スリランカ、イラク、東南アジア、ニューギニア、台湾などヤシ類が自然に生育している場所に限られ、日本には生息していませんでした。我が国では、1975 年に沖縄県の沖縄本島に生息(被害発生)が確認されました。その後、1998年に宮崎県日南海岸で九州本土における最初の被害が確認され、1999 年以降鹿児島県の各地、2000年に福岡市、2003 年以降長崎県長崎市ほか各地でも被害が報告され、2004 年には熊本県でも確認されています。九州以外でも、1999 年に岡山県玉野市、2003 年に三重県津市でフェニックスの枯損が報告されています。鹿児島県での被害は南薩から始まり、錦江湾に沿って北上し、2001 年頃から鹿児島市でも枯死したフェニックスが見られるようになりました。被害は、いちき串木野市まで北上するとともに、錦江湾に沿って大隅半島まで拡大し、現在では霧島市、垂水市、鹿屋市などでも枯死木が発生しています。これまでに世界中では、ココヤシ、サゴヤシ、デートヤシ、フェニックスなど20 種類のヤシ類で被害が報告されています。しかしながら、日本での被害はほとんどがフェニックスで、ビロウやワシントンヤシでも被害報告がありますが、その件数は数例以下にとどまっています。本講演では、上記のように南九州を中心に広がるフェニックスの大量枯損被害について紹介し、次いで、我が国ではまだほとんど知られていないヤシオサの生活史や生態について、鹿児島大学農学部森林保護学研究室が中心となって明らかにしてきた研究成果を紹介いたします。また、被害木の枯死にいたるメカニズムや、被害の防除に向けての新しい取り組みについても紹介していきます。




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