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最新の支部大会情報は、動物学会・関東支部のFacebook公式アカウントから発信していますのでそちらを御覧ください。
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本ページからの情報発信は遅れることがありますのでご注意ください。


■ 令和6年(2024年) 
 
 日本動物学会関東支部第76回大会のおしらせ
(2024.03.08 更新 ※発表者の方への注意を追記しました。) 
主催:日本動物学会関東支部会
共催:東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻・同研究科地球惑星科学専攻
●日時・会場など
日時:2024年3月16日(土)9:20 ~17:45
会場:東京大学伊藤国際学術研究センター [website]
(東京大学本郷キャンパス:〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1)
最寄駅:地下鉄丸ノ内線 本郷三丁目駅(徒歩8分)
    都営地下鉄大江戸線 本郷三丁目駅(徒歩6分)
参加費:無料
●参加申込先・締切
こちらの申し込みサイトからご登録ください(発表者および懇親会参加者の登録締切:2月16日22日
※一般演題の場合には、発表者に日本動物学会・関東支部会員が1名以上含まれている必要があります。高校生演題の場合には、この限りではありません。
※参加者は当日受付も可能ですが、できる限り事前登録をお願いします。
※公開シンポジウムのみに参加される場合も必ず参加申込をお願いします。
※申込サイトでは、ポスター発表に関して、「発表あり(登壇者)」か「発表あり(登壇のない共同発表者)」、「発表なし」を選べます。「発表あり(登壇者)」を選んだ方には次のページで、カテゴリー、演題タイトル(30字以内)と要旨(600字以内)を入力していただきますので、事前のご準備をお願い致します。
●発表者の方へ
※効果シンポジウム講演者の方はご自身のPCと、念のために発表ファイルや動画等の関連資料のバックアップを保存したUSBか外付けHDDを持参ください。
※一般演題、高校生演題とも、すべてポスター発表となります。Web上の注意点をよく読んでポスター作成・発表をお願いします。
※高校生演題とは、高校生が第一著者となる発表です。
※学部生、大学院生を第一著者とする一般演題には、「優秀発表賞」を設けることを検討中です(演題数などの状況によっては、取り止める可能性があります)。学部生、大学院生の発表者の方で「優秀発表賞」の審査を受けることを希望される方は、申込サイトの該当欄の「希望する」にマークして下さい。「希望しない」にマークした演題は審査対象になりませんのでご注意下さい。
※高校生演題は、遠方からお越しいただく可能性を考え、前半のポスターセッションで発表していただきます。前半のポスターセッション終了後、15:00-15:15の貼り替え時間に、発表者にはすべて、修了証をお渡しします。
  ●大会プログラム
於:伊藤国際学術研究センター、伊藤謝恩ホール(地下2階)
9:00- 受付開始
9:20- 開会の挨拶[日本動物学会関東支部会長:和田 洋(筑波大学)]

第一部(9:30-11:30)
公開シンポジウム:現代進化学が解き明かす、動物の「カタチ」の進化 (各演者の要旨は末尾に掲載しています)
S-1. 二橋亮 (産総研・生物プロセス)
地味なヤゴが色鮮やかなトンボになるメカニズム
S-2. 守野孔明(筑波大・生命環境)
らせん卵割動物の初期発生から探る発生パターンの進化と新規転写因子の役割
S-3. 田中幹子(東工大・生命理工)
酸素による体の形作り
S-4. 平沢達矢(東大・院理・地惑)
脊椎動物の形態進化に残されている謎

総会(11:30-12:00)
※日本動物学会・関東支部会員のみに参加資格があります。非会員の方には、シンポジウム終了後、ホールからご退出いただきます。

昼休み(12:00-13:00) 
※当日は、東京大学生協中央食堂 [website] が営業しています。本郷三丁目駅近辺にも多くのレストラン、飲食店がありますので、適宜、ご利用下さい。なお、会場内は飲食禁止です。

於:伊藤国際学術研究センター、多目的スペース(地下2階)
第二部(13:00-17:45)
ポスターセッション(一般会員、高校生)
12:45-13:00 前半ポスター貼り付け
13:00-15:00 前半ポスターセッション
15:00-15:15 ポスター貼り替え・高校生演題「修了証」手渡し
15:15-17:15 後半ポスターセッション
17: 15-17:30 後半ポスター回収
17:30-17:45 ポスター優秀発表賞表彰式(予定)および閉会の挨拶[日本動物学会関東支部会長:和田 洋(筑波大学)]
※閉会後に懇親会を行います(本郷三丁目駅周辺の飲食店を予定しています)。

本大会の最新情報は、日本動物学会関東支部のウェブサイトおよびFacebookを通じてお知らせいたします。

●大会実行委員(○は共同委員長)
○林 悠(東大・院理・生物科学)
○久保 健雄(東大・院理・生物科学)
飯野 雄一(東大・院理・生物科学)
榎本 和生(東大・院理・生物科学
遠藤 一佳(東大・院理・地球惑星科学)
遠藤 秀紀(東大・総合研究博物館)
國枝 武和(東大・院理・生物科学)
小島 大輔(東大・院理・生物科学)
鈴木 郁夫(東大・院理・生物科学)
平沢 達矢(東大・院理・地球惑星科学)

●問い合わせ先:
日本動物学会関東支部第76回大会 事務局 zoology-kantou-76-group[at]g.ecc.u-tokyo.ac.jp
  ●公開シンポジウム『現代進化学が解き明かす、動物のかたちの進化』要旨集
S-1. 二橋亮(産業技術総合研究所・生物プロセス研究部門・生物共生進化機構研究グループ)
「地味なヤゴが色鮮やかなトンボになるメカニズム」
【要旨】
トンボは大きな複眼を持ちますが、私たちはトンボが他の動物と比べて色覚に関わるオプシン遺伝子を極端に多く持っていることを発見しました。トンボの成虫は、基本的に「見た目」で相手を判断するため、雌雄や種間で色や模様が大きく異なる種が見られます。一方で、トンボの幼虫(ヤゴ)は、基本的に茶色系の地味な色をしています。ヤゴは脱皮を繰り返して大きくなりますが、ヤゴが色鮮やかな成虫に運命づけられるのは、いつ頃でしょうか。また、成虫の雌雄差は、いつ頃決定するのでしょうか。興味深いことに、多くのトンボの種類が、成虫になった後に体色を大きく変化させます。この体色変化は主にオスで見られますが、アカトンボの仲間のように黄色から赤色へと変わる種や、シオカラトンボのように麦わら色から水色へと変わる種など様々です。私たちの研究から、トンボの体色変化は可視光だけでなく、紫外線の反射も大きく変わることが分かってきました。また、体色変化には色素の酸化還元反応や、特殊な成分からなるワックスの分泌といった、非常にユニークなメカニズムが関わっていることが明らかになりました。トンボは、飼育が難しい点などから遺伝子レベルでの研究が困難でしたが、私たちは特定の遺伝子を局所的に阻害する実験系を確立して、ヤゴからトンボになるときに重要な遺伝子、オスとメスの見た目の違いを産みだすのに重要な遺伝子、紫外線反射を行うために重要な遺伝子をつきとめることに成功しました。本シンポジウムでは、地味なヤゴが色鮮やかなトンボになるメカニズムについて、最新の研究成果を紹介します。
  S-2. 守野孔明(筑波大学・生命環境系)
「らせん卵割動物の初期発生から探る発生パターンの進化と新規転写因子の役割」
【要旨】
動物の形を作り上げる発生パターンの多様性はどのように創出されたのだろうか?これまでの進化発生学研究の進展は、Hox遺伝子群に代表されるように、動物の発生を制御する転写因子やシグナル分子の意外ともいえる共通性を明らかにしてきた。また、発生の進化には、それら共通の遺伝子群の使い方の変更・使い回しこそが重要であるという考え方が主流であった。一方で、多数の動物種のゲノム解析により、特定の系統にしか存在しない転写因子が少なからず存在することが近年明らかになりつつある。しかし、このような新規転写因子群の、発生や進化における役割についての理解は進んでいなかった。
   らせん卵割動物は貝 (軟体動物)やゴカイ(環形動物)などを含む左右相称動物の一群であり、”らせん卵割型発生”と呼ばれるユニークな初期発生を示す。具体的な特徴としては、らせん卵割(初期卵割に見られるらせん状の卵割パターン)を示すことや、卵割の結果生じる割球が、それぞれどのような発生運命 (将来体のどの部分になるのか)をもつかということが、らせん卵割動物内で保存されていることが挙げられる。また、割球の発生運命の決定が発生のごく初期に起こるということも分かっている。しかし、これらの特徴的な発生パターンを制御する遺伝的機構や、その進化シナリオはほぼ不明だった。以上の背景を踏まえ、本発表ではらせん卵割動物の系統で獲得された転写因子群が多数存在すること、更にそれらの転写因子の多くが、らせん卵割型発生を示す軟体動物において、割球の発生運命の特異化に機能するであろうことを紹介する。あわせて、発生パターンの進化において新規転写因子が果たす役割についても議論したい。

S-3. 田中幹子(東京工業大学・生命理工学院)
「酸素による体の形作り」
【要旨】
生物は様々な環境に応じて、発生プログラムを変化させることで体の形を進化させてきました。生物の体の形づくりを担う発生プログラムは、DNA に書かれた情報だけでなく、温度の変化、酸素の濃度、乾燥、重力などの要因によっても書き換えられます。四肢動物の手足は、どこに生息し、どういう行動をとるかによって、様々に形を進化させてきました。近年の私たちの研究から、生物の手足の形がDNA 配列とは関係のない要因、具体的には、大気中の酸素によって変化していることがわかってきました。本シンポジウムでは、酸素によって作られる手足の形づくりの例をはじめ、様々な生物の手足を題材に体の形はどうやって作られているのかについて、ご紹介します。

S-4. 平沢達矢(東京大学・大学院理学系研究科・地球惑星科学専攻)
「脊椎動物の形態進化に残されている謎」
【要旨】
5億年以上前に出現した脊椎動物系統は、どのような進化を経て現在見られる体の基本構造を成立させてきたのか、2010年代以降、古生物学と進化発生学の発展により飛躍的に解明が進んだ。古生物学では、化石の発見に加えて、シンクロトロン放射光X線マイクロCT(SRXµCT)を用いた高分解能の観察手法といった技術的進歩により、従来わかっていなかった進化過程が続々と解き明かされている。たとえば、私たちの研究グループは、130年以上、正体が不明であった中期デボン紀の化石脊椎動物パレオスポンディルスについて、SRXµCTを駆使して頭骨の全貌を精密に観察することに初めて成功し、この化石種がステム四肢動物であることを明らかにした。一方、進化発生学では、非モデル生物における胚発生の研究も進み、形態進化の背景にある発生機構や形態的相同性についての理解が進んだ。このような状況で、最近は、古生物学と進化発生学の連携もこれまで以上に強いものとなってきており、これからさらに解明が進んでいくと期待される。本講演では、私自身の研究を軸に、これから解明していくべき脊椎動物形態進化の謎についても紹介したい。
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