本部企画シンポジウム

ナリシゲシンポジウム(2024 年度本部企画シンポジウム)

「動物学とさまざまな学問領域の融合」
Integration of Zoology and Various Disciplines

オーガナイザー:日本動物学会本部(寺北 明久・田村 宏治・沓掛 磨也子・神田 真司)

改めて言うまでもありませんが、動物学は、動物を研究材料とする学問領域で、さまざまな学問分野から成っています。長崎大会の発表分野のキーワードリストは、分類・系統、形態・細胞、発生、生理、生化学、内分泌、遺伝、生態・行動、新興・複合領域等を含み、さらにそれぞれの分野が細分されています。一方、近年、上述の分野にとどまらず、動物を研究材料としない植物学や細菌学や、人間社会の営みそのものと結びつき進展している動物学研究が展開されています。また、他の学問領域においても、動物学的な視点を含んでいる興味深い研究を数多く目にします。つまり、動物学と異分野との融合が自発的かつ合理的に進んでいると言えます。このような「動物学とさまざまな学問領域の融合」は、動物学の様々な形での発展の可能性を示してくれています。本シンポジウムでは、動物学とさまざまな学問領域の融合にスポットをあて、学問分野の既存の枠にとらわれない新しい発想や視点から研究を展開している研究者5 人の方々に講演して頂きます。

講演者

菊池義智(国立研究開発法人産業技術総合研究所・生物プロセス研究部門)
昆虫と細菌の特異的な共生を支えるメカニズム

吉川 徹朗(大阪公立大学・理・生物)
動物と植物との相互作用が駆動する生態・進化プロセス

沓掛 磨也子(産総研・細胞分子工学)
虫こぶ形成する社会性昆虫に見られる植物との生物間相互作用

矢野 十織(慈恵医大・医・解剖学)
ゼブラフィッシュの遊泳運動を司る胸鰭の解剖学

吉崎 悟朗(東京海洋大学)
魚類の生殖細胞操作:養殖生産と魚類保全への応用